【寄稿】「臨時中央大会召集請求」発起人代表・李壽源東京本部団長に問う

朴容正・民団中央本部副議長
日付: 2023年10月19日 04時39分

どこまで虚言弄し団員を欺き騙すのか
機関紙「民団東京・特別号」でデマ拡散


「臨時大会召集請求」署名に合わせて
「中央議長の主張」でっち上げ標的に


問題の本質を隠し、朴安淳中央議長を誹謗中傷
一方で規約無視の金春植中央監察委員長を擁護

▼「なかった」ことを「あった」ことに

「臨時中央大会召集請求」発起人代表の一人である李壽源民団東京本部団長は①中央議長の不信任②中央監察委員長の不信任③其の他を議題とする「臨時中央大会召集を請求する署名」集めを9月21日に開始しました。李壽源団長は、これに先立ち自身が発行人となっている東京本部機関紙「民団東京」の「光復節78周年特別号」(8月15日付)に約2ページを割き「中央本部組織混乱の発端と経緯」を掲載しました。それは、客観性を装う中に、決定的な嘘を織り交ぜ、終始問題の発端・本質をぼかし、中央本部団長と中央本部議長を誹謗中傷してきた、これまでの「公文」や文書と同様に、嘘と事実歪曲に満ちたものです。

特に、「なかった」ことを「あった」ことかのようにでっち上げて朴安淳中央本部議長を繰り返し攻撃しています。その一方で、規約を無視し暴走を続ける金春植中央監察委員長については全く言及していません。見事なまでに対照的です。後述するように李壽源東京団長と金春植中央監察委員長は「共犯」関係にあり、「不都合な真実」だからです。

東京での第78周年光復節中央記念式典で参加者全員に配布された「特別号」は、「『汚染された投票』だから開票せず破棄処分」との小見出しを付け、「続会(第55回定期中央大会)終了(2021年4月6日)後、中央委員、代議員、選挙人の千数百票の投票用紙は開票されずシュレッダーで裁断され破棄された。/4月19日、朴安淳議長は民団公式HP上で『汚染された投票用紙は「破棄」されなければなりません』と開票せず破棄した理由を述べている」――としています。しかし、朴安淳中央議長がそのように述べた事実はなく、真っ赤な嘘で、きわめて悪質なデマです。民団公式HPに掲載されている朴安淳議長の「第55回定期中央大会『評価』 扇動的ウソと客観的事実」(2021年4月19日)をみれば一目瞭然です。

「民団東京」紙は、「自分たちの都合の良い物語」を新たに捏造して朴安淳中央議長を誹謗中傷・攻撃しているのです。ちなみに、大会終了後に「投票用紙は開票されずシュレッダーで裁断され破棄された」のは、任泰洙中央団長候補が、選挙運動・郵便投票期間中に、自身の経歴に関して嘘をつき、全国の団員や有権者に虚偽事項を伝え続けて、騙していたことが明白となったためです。選挙管理規定にもとづき立候補登録が取り消され、開票が不要となったからです。「汚染された投票」だから開票されなかったのではありません。

▼「中央団長・議長停権は有効」と虚偽報告

また、2022年3月の定期中央委員会の「混乱」は、呉公太「臨時大会開催を求める会」共同代表・李壽源東京団長(旧「民団中央正常化委員会」代表)らの計画的な議事進行妨害工作によるものでした。そのことは「求める会」が同中央委員会の前日に開いた「決起集会」で配布した8ページからなる詳細なシナリオ(「中央委員会での質問事項等」)からして明白です。冒頭に「議長を立ち往生させるほどの攻撃で議長の権威を貶める」と明記、6カ所にわたり「大騒ぎ」することを指示。しかも中央監察委員の不規則発言が2カ所具体的に明示されています。「決起集会」には、金春植中央監察委員長が監察委員2人を伴って参加していました。あろうことか、「不羈独立・厳正中立・公明正大」の基本理念のもとに任務を誠実に遂行しなければならない中央監察委員会の委員長が、中央委員会攪乱へ事前に役割分担までしていたのです。

ちなみに、李壽源団長と金春植中央監察委員長は、これ以前から「共犯」関係にあります。たとえば李壽源団長は、会長だった関東地方協議会会議(21年11月)で、中央選挙管理委員会・呂健二中央団長・朴安淳中央議長を誹謗中傷・攻撃する、正体不明の「怪文書」を東京本部職員に配布させました(後に中央監察委員会が作成したものと判明)。前代未聞の不祥事について両者とも、いまだに説明責任を果たしていません。

金春植中央監察委員長は、このほかに、これまでも「公文」などできわめて悪質なフェイクニュースを拡散してきました。「中央大会で選出された団長・議長らに対する懲戒」には「中央委員会の(事前)同意」が不可欠とする「規約第75条但書(1)」を無視し、「中央委員会の同意」なしに、「呂健二中央団長と朴安淳中央議長を停権3年の処分にした。今後いかなる場合も『団長』と『議長』の役職を使用してはならない」とする「公文」(昨年7月14日、8月14日)を発信。以後の「公文」では「前中央団長・呂健二氏/前中央議長・朴安淳氏」などとしています。重大な規約違反・規約無視であり組織破壊にも通じると指摘・批判されているにもかかわらず、撤回せず、「呂健二氏および朴安淳氏は、団長でも議長でもない」と、いまだに強弁しています。まさに常軌を逸しています。

ところが、李壽源東京団長は、金春植中央監察委員長を終始擁護しています。昨年7月22日の東京本部執行委員会・支団長・傘下団体長合同会議で「中央監察委員会による中央本部団長・議長に対する処分決定は規約に基づいたものだ」と虚偽報告。第77周年光復節中央記念式典に「停権処分の状態にある呂健二団長と朴安淳議長が出席することは、在日同胞の歴史に恥ずべき汚点を残すことになる」として、「出席は辞退するべきだ」と通告することを「決議」しています。しかも、この会議に金春植中央監察委員長と張仙鶴中央監察委員を招き参席させていたのです。

現中央団長および現中央議長を「前」中央団長、「前」中央議長と不当に貶めたこの「決議」は撤回されていません。第77周年光復節中央記念式典において、中央本部慶祝辞のために呂健二団長が登壇すると、安容範東京本部議長と一部副団長・支団長らが、「呂健二氏を中央団長として認めない」と強弁する金春植中央監察委員長・張仙鶴中央監察委員と共に「もうあなたは団長でない」と叫び席を立っています。安容範議長と一部副団長らは、今年の光復節中央記念式典でも、慶祝辞のために呂健二団長が登壇すると、金春植中央監察委員長らと歩調を合わせて席を立っています。

▼ストローマン論法の典型である「編集後記」

「民団東京・第78周年光復節特別号」の「中央本部組織混乱の発端と経緯」の記述・内容は、客観的な事実に即したものであるかのように装い、その実、「不都合な真実」を隠し、問題の本質から目をそらすと同時に、朴安淳中央議長を標的にしたものです。相手が言ってもいないことを言ったとして攻撃する論法をストローマン論法というそうですが、「編集後記」はその典型です。
    
   「編集後記」=「今回の混乱事態を最も象徴する言葉は、一昨年4月、中央大会直後に中央議長名で発表された『汚染された投票用紙は「破棄」されねばなりません』だろう。/これは、議長が書かれたものではないと思いたいが、それにしてもいささか衝撃的だった。/汚染された投票用紙が使用された訳ではない。千数百名の『汚染された』中央委員、代議員、選挙人の投票だから開票せず『破棄』したのだと。/この2年半、全国の中央委員、代議員による臨時中央大会・委員会開催の請求が、却下され続けてきたのも、このためだろうか。/もし過半数を超える声、民意を、汚染されているとの理由で『破棄』が、当然とするならば、それは私たちが知る民主主義ではないと、そう思う。」
   
朴安淳中央議長は民団公式HPに掲載された4月19日付文章で、「千数百名の『汚染された』中央委員、代議員、選挙人の投票だから開票せず『破棄』したのだ」などと一言も言っていません。まったくの嘘であり、デマです。朴安淳議長が「言ってもいない」ことを、あたかも「いっている」かのように再度捏造し、しかも「今回の混乱事態を最も象徴する言葉」だとし、「いささか衝撃的だった」などと力説しているのです。「臨時大会召集を請求する署名」開始を前に、「規約を無視し継続暴走する金春植中央監察委員長」については隠蔽し、「朴安淳議長=不信任に相当する」と、強く印象づけるための悪質なイメージ操作であり情報操作です。機関紙を悪用して嘘を拡散し、団員を欺き騙そうとしていることに、改めて怒りを禁じえません。

▼もう「嘘」と「陰謀論」にはうんざり


そもそも、「混乱事態」の発端は、第55回定期中央大会に際して任泰洙団長立候補者および呉公太・同選挙対策本部長(当時)が、選挙運動期間中と郵便投票期間中、そして定期中央大会開会中も、「恐喝未遂事件とは全く関係ないことが判明し無実で不起訴になった」と嘘をつきとおし、全国の中央委員・代議員ら有権者を欺いたことだったのです。有権者に対する虚偽文書配布および履歴詐称は、選挙という民主的手続きにおける最大の反則です。したがって候補としての失格理由になるのは当然です。

「編集後記」のいう「私たちが知る民主主義」とはどのようなものなのか。そもそも「私たち」とは一体誰のことなのか。李壽源東京団長は、今年1月1日付「民団東京」掲載の「新年あいさつ」でも「昨年(原文ママ)からの中央大会混乱事態は、いまだ収束しておりません。この混乱事態の根本原因を挙げるとすれば、閉ざされた密室で三機関長を選出してしまったことです」と虚言を弄し、中央選挙管理委員会、呂健二中央団長および朴安淳中央議長を誹謗中傷・攻撃。「特別号」でも同様な主張をくりかえし、特に朴安淳中央議長に的を絞っています。「臨時中央大会召集を請求する署名集め」という目的達成のためには手段方法を選ばず、平気で嘘に嘘を重ねているのです。

ナチス宣伝相のゲッペルスは「嘘も100回言えば真実となる」と述べ、ヒトラーは「大衆は小さな嘘より大きな嘘の犠牲になりやすい。とりわけそれが何度も繰り返されたならば」(大衆はそれが嘘かどうかに関係なく、何度も繰り返されることを信じてしまうものだ。特に大きな嘘ほど)と言っています。李壽源東京団長は、これに倣うかのように、「公文」に加えて機関紙を悪用し、「大きな嘘」を発信・拡散しているのです。およそ「自由・民主主義」思想とは対極にあります。

「臨時中央大会召集請求」発起人代表である李壽源東京団長は「中央議長の不信任」および「中央監察委員長の不信任」を議題とする「臨時中央大会召集を請求する署名」を呼びかけています。ところが、金春植中央監察委員長を積極的に擁護し、これまで通り行動を共にしています。いつまで民団の基本ルールである規約を無視し暴走する金春植中央監察委員長と二人三脚で、「主権者である団員」を欺き騙し続けるのでしょうか。本当に民団組織を大事に思い、団員・同胞のためを第一に考えているのであるならば、デマ・虚偽情報拡散による民団中央本部議長および団長への攻撃扇動を直ちに止めなければなりません。「嘘」と「陰謀論」には、もううんざりです。
(10月15日)
※参照
・朴安淳「第55回定期中央大会『評価』   扇動的ウソと客観的事実」(民団新聞電子版2021年4月19日)
・朴安淳「問題の本質を隠し、中央議決機関への中傷を続ける李壽源『代表』」(民団新聞電子版2021年9月5日)
・朴容正「中学生でもわかる『規約第75条但書(1)』」(上)・(下)(民団新聞電子版2022年12月8日・12月16日)
・盧幸一「このままでいいのか   民団東京本部」(統一日報電子版2022年12月28日)
 
    


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