差別投稿に賠償命令

横浜地裁川崎支部 「限度超える侮辱行為」
日付: 2023年10月17日 13時15分

 インターネット上での差別的な投稿によって精神的苦痛を受けたとして、川崎市在住の在日韓国人3世の崔江以子さんが、書き込んだ男性に対し約300万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が12日、横浜地裁川崎支部であった。桜井佐英裁判長は「悪意ある差別的言動にあたる」として、被告の男性に約190万円の支払いを言い渡した。
判決によると男性は2016年にブログ上で、「日本国に仇をなす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」などと書き込んだ。
判決で桜井裁判長は、「出身地を理由に敵と根拠なく断定し、排斥を煽った」と指摘し、「『差別の当たり屋』との表現は、人格を否定するもので、名誉や尊厳が侵害された精神的苦痛は非常に大きい。社会通念上許される限度を超える侮辱行為」と断罪した。
判決後、会見を開いた崔さんは「ヘイトスピーチがなくなるため、これ以上の被害を生まないよう、法整備につながってほしい」と話した。
崔さんは多文化共生の街づくりを目的として設置された「川崎市ふれあい館」に勤務。自分の名前を公にしてヘイトスピーチ反対の活動をしてきた。その成果は18年の東京都人権条例、国立市人権条例などのほか、19年には日本初のヘイトスピーチに対し罰則を設けた「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の制定にもつながった。20年度東京弁護士会人権賞受賞。


閉じる