光化門前に月台・懸板を新設

ソウルの新ランドマークに
日付: 2023年10月17日 12時58分

 文化財庁は15日、光化門の前に復元した「月台」スペース(主に儀礼・式典用)と、『光化門』の字体や色を資料にもとづき変更して掲げた「懸板」を、新たに披露した。
ソウルにある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮の正門に当たる光化門の前には、かつて「月台」という幅広い壇や階段による特別な空間があった。王宮や宗廟など、重要な建物にのみ付設されていた空間で、建物の威厳を高める役割を果たした。王室の重要な儀式や会見などの行事を催す際、舞台機能として備えられていたものであった。  
光化門前の「月台」が日本による植民地時代に消失したという背景は、先月末に再建された「惇徳殿」(徳寿宮内)と似ている。文化財庁は2006年から光化門の復元・整備事業を進めてきた。
「惇徳殿」と同様に、依然として史跡の政治利用には警戒する必要があるだろう。
しかし、光化門また景福宮といえば、外国人旅行客もよく訪れるソウル随一の観光名所であり、その前面スペースに今回復元された「月台」と「懸板」の新設は、より名所としてのランドマーク化をはかる狙いがあったものとみられる。

「月台」が新設された光化門と景福宮は、より史跡としての完成度を高めた(文化財庁提供)


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