都内で「日韓交流おまつり」

4年ぶり対面形式で開催
日付: 2023年10月03日 12時52分

 9月30日と1日、都内で4年ぶりに対面形式で実現した「日韓交流おまつり2023」は、今年で15回目の開催。05年に始まった同行事は、コロナ前までは09年以降、毎年ソウルと東京で開催されており、22日には江南区のCOEXホールでのイベントも再開する。今年3月に尹錫悦大統領が訪日して以降、ますます雪どけが進む韓日親善のムードをそのまま伝えるような秋の恒例イベントに、会場は熱気に包まれた。

 都内の駒沢オリンピック公園中央広場では先月30日と1日、「日韓交流おまつり2023」が2日間にわたって開催された。
会場を訪れた来場者の総数は約5万6000人に上った。
会場が日比谷公園から変更した点を除き、コロナ前と同様に秋のイベントが日本で再開されたことに、多くの関係者が歓迎の声を寄せた。
先月30日に行われた開会式では、韓日交流に携わる関係者が集まり祝福した。
日本側の実行委員長、佐々木幹夫・日韓経済協会会長と、韓国側の孫京植・韓国経営者総協会会長が開会のあいさつを行った。

■連帯・共感育てる交流

韓国側の孫京植実行委員長は、今年3月に尹錫悦大統領が訪日し岸田文雄首相とのシャトル外交が再開されて以降、KPOPやKFOODの日本での流行や、日本のアニメ映画・ビールなどの韓国での人気が新しい世代の韓日交流に結びついたとし、今年の活況を振り返りつつ、今日を迎えることができたと述べた。
続いて、日本側の佐々木幹夫実行委員長と共同で開会宣言を行った。
尹徳敏・駐日大使は、いわゆる「韓流」が日本で人気となって以来この20年間は、「人びとの心に文化の力、その深い影響力によって互いに意思疎通し、連帯感や共感を育ててきた」と、韓日で取り組んできた草の根交流について「文化」をキーワードに語った。
また、「韓国の秋夕の雰囲気を、おまつりでのおいしい食べものや遊びを通じて、日本のみなさまにも味わって欲しい」とした。
続いて、多くの韓日政界の関係者が祝辞を寄せた。
都倉俊一・文化庁長官は、自身が美術家や作曲家でもある経験から、「日韓が手を携えて世界に(両国の文化を)進出させるなら、凄まじいパワーのクロスカルチャーを生み出せる」と期待を込めて語った。
最後に関係者が登壇し、開会セレモニーのくす玉が割られ、今年のスローガン「(私たちが)共に描く未来」が披露された。開会式の会場だったステージではその後、各種の公演やテコンドーの演舞、KPOPグループによるライブ演奏などが行われた。
会場では、のり巻きやチャプチェ、ビビンバからホットクまで、多くの韓国グルメを味わえる。常設ブースでは韓服の試着や学生の交流、書籍販売などを通じてさまざまな文化体験が可能。また、今年「東アジア文化都市」に指定されている静岡県のPRブースも出展していた。

■東アジア文化都市交流も

静岡市のほか、韓国では忠清南道の全州市、中国では成都市と梅州市が今年の「東アジア文化都市」に選定されている。全州市と静岡市の結びつきは各イベントでより強固になったと、式守啓介・東アジア文化都市推進班長は語った。「静岡県はスポーツやお茶、歴史上の偉人、楽器や模型玩具など、多彩な文化芸術を多く有している」と話し、それらの普及が実を結ぶよう、秋に向け多くのイベントを進めているという。
新しい韓日交流のかたちを模索し始めた機会として「日韓交流おまつり2023」を後年に回顧できる日がやってくることを心待ちにしたい。

左から6人目が孫京植・韓国側実行委員長、右隣りが尹徳敏・駐日大使、佐々木幹夫・日韓経済協会会長


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