秋夕(旧盆)連休が始まった先月28日、韓国の高速道路は各地で渋滞ラッシュとなった。午前9時の時点でソウルの料金所を通過した車両は約17万台。江陵まで6時間、光州まで8時間、そして釜山までは9時間かかると報じられた▼今年の秋夕は、昨年よりも30%多い4000万人が国内移動をすると予想されている。国民の8割近くが移動する計算だ。ライフスタイルの変化で、必ずしも秋夕に帰省しなくなったとはいえ、やはりコロナによる自粛が緩和されたことが大きいだろう▼海外旅行に行く人も少なくない。今年は臨時の祝日も入れて10月3日までの長期連休となった。韓国人がこの連休中に訪れたい外国の上位5都市の中に、日本の都市が三つランクインしている▼今年8月までの訪日外国人客を見ると、いずれも韓国人がトップだった。8月には約57万の韓国人が日本を訪れている▼思い返せば、文在寅政権時には「反日不買運動」があり、またコロナ禍もあって、訪日韓国人は激減した。しかし政権が代わり、対日外交方針は大きく転換した。今も福島第一原発の「汚染水」で恐怖をあおる勢力はいるが、ほとんど影響は見られない▼尹錫悦大統領は秋夕を迎えてのビデオメッセージで「秋夕の豊かな心を大事な方々と分かち合えることを望む」と述べた。韓日関係も豊かな心をもって分かち合える関係になれば…と望むのだが、どうだろう。9月29日の中秋の名月は見事な満月だった。同じ月をめでた両国民は少なくないはずだ。