奮闘する若手在日経済人② ビズリンク 姜大成社長

4年後に上場 30年後は世界一
日付: 2023年09月20日 12時55分

 業界問わず広がるDX(デジタルトランスフォーメーション)。対応できる人材の激しい奪い合いが続くなか、ITエンジニアのクラウドソーシング事業を手掛けている。コロナ下で事業を急成長させ、直近の4年間で毎年事業規模を拡大し、現在60人の従業員数を来年には100人超に増やす。売上高もグループ全体で2022年に20億円に迫り、23年は30億円を計画。27年には上場を目指している。
急成長した理由について「高付加価値なウエブアプリ開発サービス案件獲得に特化させ、大手からベンチャーまで幅広い企業のニーズに応えた」ことを挙げる。
15歳のとき、ギランバレー症候群という難病にかかり、車いす生活になる。将来を悲観し自暴自棄になりかけたが、奇跡的に完治する。以降、「生かされた命で社会に貢献したい」との使命感を持ち、将来の起業を志すようになる。
大学卒業後はビジネスを学ぶために金融機関に就職したが、在職中に父親の会社が倒産し、自宅を差し押さえられる。このときの心境を「何もできずに悔しかった」と振り返る。
この出来事をきっかけに、サイバーエージェントの藤田晋社長ら多くの起業家を輩出したインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社する。トップセールスとしてMVPになるなど活躍し、15年に満を持して起業する。
創業直後に右腕となって働いていた役員候補の転職や、事業が順調に進んでいた時に、小さな行き違いから、寝食を共にした社員全員が去ったこともあった。低賃金かつ長時間労働だが、自身の成長が対価だというベンチャー企業にありがちな、過酷な労働環境が招いたことだった。その反省に立ち、現在は入社1年目でも年収1000万円を稼ぐことができる営業マンになれる仕組みを構築している。
ITエンジニアのクラウドソーシング事業を中心に、IT人材紹介、フリーランスのIT人材向けの社会保障や福利厚生サービスなども提供している。「ライフスタイルの変化に合わせて、フリーランスをはじめとした多様な働き方を支援する」としている。
自社を「未来のリクルート」と称して、「100億円規模の事業を1000個立ち上げる」と意気込む。実現すれば世界一の人材会社に成長する。30年後の目標達成に向け邁進している。

姜大成 1987年生まれ。東京都出身。朝鮮大学校卒業後、ハナ信用組合入社。インテリジェンス(現パーソルキャリア)を経て、2015年Growther(現ビズリンク)を創業。在日韓国人3世。東京韓国青年商工会特命副会長。


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