韓国で「数え年」柔軟に使用終了

日付: 2023年07月11日 13時07分

 先月28日、韓国で「満年齢統一法」が施行された。かつて東アジアの儒教文化圏内で通用していた「数え年」だが制度上で唯一、残っていた韓国での使用にも終止符が打たれることになった。ただし、法改正後にすべての機関で移行を強制される訳ではない。慣れ親しんできた「数え年」の使用の継続を公言するメディアもあるほどである(朝鮮日報紙など)。
韓国で「数え年」がこれまで市民権を得て用いられてきた事情は、日本で元号と西暦の使用が混在している状況に似ている。
学校を卒業して何年経っても、学年による計算で他人との距離を縮められる道具となりえる点は、韓日に通底する発想であり、中国発祥の外来文化が土着化した一形態といえよう。
酒類の購入可能な年齢や就学、入隊の基準などで、法制処は「数え年」の継続使用を部分的に表明している。そのような点で「2歳若返る」と呼びかけるわけにはいかないだろう。日本の行政機関でも元号と西暦を併用している状況から考えれば、共存する状況も不思議ではない。
利点や長い間の慣習などを考え、拙速な移行は控えるべきだろう。


閉じる