米国の政治腐敗が招いた混沌

西欧中心の国際秩序を拒否するグローバルサウス
日付: 2023年06月27日 10時16分

 プリゴジンのワグネルグループの武装反乱(23日)の試みは、ドンバス戦争の複雑さを改めて教えてくれた。
ロシアに敗北するわけにはいかない米英など西欧は、ロシアを内部から崩壊させられるという期待からプリゴジンの「蹶起」を喜んだ。しかし、CIAなどの関与説があるプリゴジンの反乱は、プーチン大統領とルカシェンコ大統領が協議後、1日で鎮圧された。プリゴジンはルカシェンコ大統領の提案を受け入れ、ベラルーシに向かったと報じられた。
ウクライナ戦争後の国際秩序を狙った争いが激しい。G7外務長官会議(21日、ロンドン)は、ブリンケン米国務長官の訪中結果を受け、「中国に対する政策変更」を確認した。NATO首脳会議(7月11・12日、リトアニア)に提案する方針として「中国排除」から「リスク管理」への転換だ。
アングロサクソンは、ウクライナが要求する武器を支援する限り、自分たちが勝つという願望を既定事実化する「ウクライナ再建会議」を開催(21日、ロンドン)した。
ウクライナを支援する武器もない「再建会議」は空虚だ。
一方、西欧が作った「規則に基づく秩序」を拒否するグローバルサウスの動きは具体的で断固たる。
上海協力機構(SCO)、ユーラシア経済連合、BRICSおよび他の多国間のメカニズムの相互連結が猛烈なスピードで進んでいる。ロシアが2018年に公式化した「Greater Eurasia Partnership」に収斂する。一言で「ドルの武器化」への対抗だ。米国・西欧の失敗が招いた空白を埋めている。
米国の政治腐敗は度を超えた。現職副大統領が、息子と一緒に敵国から巨額のお金を受けた証拠があふれるが、米法務省とFBIは捜査せず隠蔽する。議会が腐敗大統領を弾劾しない限り、米国はロシアのユーラシア統合と多極体制を阻止できない。
西欧中心の国際秩序が変わる歴史的瞬間、アジアの韓国と日本はほぼ盲目的に米国側に立っている。


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