元心昌を顕彰する韓日懇親会

功績の評価求め署名運動
日付: 2023年06月13日 11時10分

 本紙創刊者かつ民団創立者である元心昌義士(1906~71)の顕彰を活性化させるための韓日懇談会が開催された。
顕忠日を翌日に控えた5日、ソウル中区のロイヤルホテルで開かれた懇談会には、韓国側から元心昌義士記念事業会、原州元氏宗中幹部とその遺族、日本側からは本紙の姜昌萬代表、呂健二・在日韓国民団中央本部団長らおよそ20人が出席した。
未来韓国党の元裕哲前代表は「元心昌義士は独立運動家、統一運動家、さらにはジャーナリストとしても活動していた。彼の精神を蘇らせ、その業績を称えることは韓国の未来を照らし、韓半島をさらに飛躍させるための戦略的行動になりうる。記念事業会と民団、統一日報は、義士の独立精神と国への献身が後世に語り継がれるよう手を携えるべきだ」と語った。元氏宗中の代表を務める元(ウォン)前代表は、元心昌事業会顧問として参加した。
呂健二団長は「元心昌義士は、在日韓国人社会を代表する人物だ。韓国民団の歴史であり、在日同胞が誇る独立運動家でもある。個人的には若い頃、直接教えをたまわり、遺品整理のため義士の自宅を訪問したこともある」と述べ、元義士との思い出を振り返った。
本紙の姜昌萬代表は、「独立運動家として奮闘した上、解放後には統一運動家として一生を捧げた愛国志士だ。真の独立は南北統一ありきだ、という元心昌の精神が韓国全体に伝播されることを願う」と述べた。
元心昌事業会のキム・ギソン会長は事業報告の中で「元義士の功績をより高く評価し、叙勲を格上げすべきだという社会的な共感を得ている。平沢市議会では叙勲の格上げについて審議が進められており、平沢市民60万人を対象とする署名運動が始まった」と伝えた。
元義士の故郷・平沢市市議会は今月20日、叙勲の格上げに関する市レベルの議案を決議し、国家報勲部等の政府関係各所に伝える方針だ。この日、元心昌事業の顧問に就任した呂団長と姜代表は、日本からも元心昌叙勲の格上げ運動に参与することを約束した。
元心昌義士は、日帝時代における海外3大義挙の一つ「上海六三亭義挙」を主導した人物だ。解放後は日本に留まり、民団創立と統一日報創刊などの民族運動にその生涯を捧げた。日帝時代に展開された海外3大義挙は、尹奉吉の上海虹口公園義挙、李奉昌の東京桜田門義挙、そして元心昌・白貞基・李康勲らによる上海六三亭義挙がある。
(ソウル=李民晧)

 

5日、ソウルのロイヤルホテルで開かれた「元心昌義士顕彰、韓日懇談会」の参加者ら


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