ソウルで「韓国戦争休戦70周年セミナー」

定義か必要な「戦争介入」
日付: 2023年06月06日 12時17分

 「22カ国」――。韓国戦争当時、韓国のために参戦した国の数だ。政府は共産勢力の侵略から韓国を守ったこれらの国に感謝と友情の意を表している。しかし、22カ国の中に名が挙げられていない国も存在している。その一つが日本だ。

(ソウル=李民晧)

 

 「末永く互いを忘れずに」

「(韓国戦争に参戦した)22カ国の他、メキシコやモロッコなど5カ国が国連軍側として参戦し、多くの国が韓国に物資の支援を行った。配属国、物資支援国なども国際報勲事業の一環であるとみて、改めて感謝の意を伝えたい」
5月31日、ユン・ジョンジン国家報勲部次官が、ソウルで開かれた「韓国戦争休戦70周年記念セミナー」でこのように語った。
報勲部は同日、米軍として参戦したメキシコの勇士ロベルト氏に対し、「長毋相忘(末永く互いを忘れずに)」という落款印が押された絵画「歳寒図」を贈った。
韓国戦争に参戦したメキシコ系軍人は、米軍180万人のうち10万人以上にのぼるとみられている。モロッコはフランス軍、アイルランドは英国軍、スリナムはオランダ軍、プエルトリコは米軍にそれぞれ配属され参戦した。韓国はこれらの国々を「非国家参戦国」として位置づけ、様々な報恩イベントを行っている。

公式に定義されていない「日本の韓国戦争介入」

現在、韓国戦争に参戦した支援国の内訳として韓国が公表しているのは、国連所属の軍事支援国(16カ国)、医療支援国(6カ国)の計22カ国だ。これに加えて非国家戦闘支援国が5カ国、物資支援国38カ国が存在する。
物資支援国には日本も名を連ねている。韓国再建団(UNKRA)、国連CRIKの資料によると、韓国戦争当時、日本は韓国側に対し5万個に及ぶ現物を支援していた。
しかし、これはあくまでも公式データにすぎない。日本の支援はそれにとどまらない。日本人は、元山湾と西海岸で海に敷設された機雷の除去に加わり、その過程では死亡者も発生した。
また、米陸軍が発行した報告書には、米国と北韓の間で交わされた捕虜名簿の中に1人の日本国籍者の名前も記されている。
これらに関する記者の質問に対し、梁寧祚博士(元軍事編纂研究所部長)は「日本の戦争介入については、公式には定義されていない。日本人が機雷の除去に加わったことなどについて、事実確認を行い、正確に記録する必要がある」と答えた。


*韓国戦争(1950年6月25日~53年7月27日)


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