大韓民国が国家存亡の危機に直面している。これを克服するには非常な覚悟と態勢が必要だ。平壌側は最近、極端に戦術核の攻撃能力を誇示している。米国のシンクタンク・38ノースは、寧辺の核団地で、プロトニウム生産用の軽水炉が完成段階だと発表した。
米国は韓米連合訓練で核空母を展開したが、これを現実的な抑止力として信じて良いのだろうか。平壌側の核戦略は当然、中共の戦略と連動する。ならば、韓半島や東アジア有事の際に、米国の核空母などが中共の極超音速の対艦弾道ミサイル射程内に展開できるだろうか。
尹錫悦大統領も対北抑止態勢の整備に腐心している。特に内部の敵、従北勢力の掃討に苦労している。北韓人権法と北韓人権報告書の発刊も安保次元で強調している。しかし、不正選挙で国会を掌握した野党は、尹政権打倒を扇動するだけで、国家安全保障には全く関心がない。むしろ韓日関係の復旧の阻止、破壊に没頭している。
韓国中がスパイの巣窟になった。平壌側は韓半島の赤化いわゆる「国土完整」のため、核爆弾より致命的な武器を韓国内に植えておいた。
平壤から民労総の組織局長に平沢所在の第2艦隊を麻痺させる準備をするよう指令が下された。野党は北側に同調、大韓民国の建国を妨害した共産暴動である4・3暴動を美化し、4・3を批判する者らを処罰する第2の「5・18処罰法」の「4・3処罰法」を発議した。大韓民国の政党のすることとは到底、考えられない。
この状況で、韓国の同盟である米国は迷走している。現在、米国は極端な自国中心主義に陥っている。特に同盟を区分、差別、不当に圧迫している。
米国は、反中アングロサクソン同盟のAUKUS同盟の豪州には核推進潜水艦を提供する。だが、韓国の核推進潜水艦の開発は許さない。米国務省副次官補のアンソニー・ワイヤーは3月16日、韓国と核推進潜水艦技術を共有する計画がないと強調した。明白な差別だ。韓国と豪州のどちらの安保がより致命的な脅威にさらされているのかなどまったく眼中にない態度だ。
バイデン政権は昨年9月のノルドストリーム爆破で分かるように、NATO同盟まで無視、EUとドイツにも君臨、支配しようとする。君臨する同盟、差別的な同盟は信頼できない。差別を当然と考える関係は同盟関係ではない。
バイデン政権を信頼できないのは、すでに覇権国としての寛容と公正を捨て、韓国の半導体、自動車、原子力産業などを圧迫、破壊しようとする態度を見せているためだ。
バイデン政権は国内的にも正常軌道から離脱、法治が揺らいでいる。ニューヨークのマンハッタン地方検察庁は3月30日、法治の根本を無視、元大統領を起訴した。
米国の司法当局は、バイデン一家が中国共産党から多額の資金を受け取ったことは捜査しない。連邦議会が、バイデン一家に資金が渡された銀行口座まで公開したのに、逆にトランプ元大統領を起訴した。こうした体制とは、公正が前提となるグローバル同盟は無理だ。
韓日関係も楽観できない。米国がいくら望み強要しても、韓日両国の「友好関係」の持続は今後2年で終わり得る。
日本政府が韓日大陸棚共同開発協定を終了、廃棄すれば、韓日関係は新しい局面に入る。そうなれば、韓国は中共に対して今まで慣れてきた同盟関係ではなく、自力で対抗せねばならない。
われわれは世界史的パラダイムの変化に適応せねばならない。グローバルサウスは西欧中心の秩序を拒否している。韓国は、国家生存のため核推進潜水艦の建造は当然で、NPT(核拡散防止条約)脱退まで覚悟せねばならない。内部の敵も一掃せねばならない。