尹錫悦大統領、全体主義政権との断絶を宣言

政治内戦状態で出帆した新政府
日付: 2022年05月10日 11時29分

 2カ月前の大統領選挙の得票率より低い支持率で発足する尹錫悦政権の前途が険しい。尹大統領は経験豊かで有能な人材を集めたというが、祝賀や期待よりも不安や不満が先行する。野党となった共に民主党は、立法権で憲法を侵害、否定しながら依然として政権転覆を模索している。だが、いくら抵抗しても、文在寅集団は、彼らが犯した違法や不正のため、司法的裁きによって断罪されるしかない。野党が内乱の根拠地としている国会を粛清しないと、法治回復と国家正常化は不可能だ。

 

尹錫悦大統領の就任式には朴槿惠元大統領も参加した。新政権は国民統合を強調したが、共に民主党側はほとんど出席しなかった。尹錫悦大統領は、共に民主党側が総理の国会承認を拒否するや、総理のいないまま任期を始める。文在寅などを保護するため検察捜査権完全剥奪法案を強行した共に民主党の暴挙は明白な内乱行為だ。
尹錫悦政権は「検捜完剥」を、6月1日の地方選挙のとき国民投票に回付する案を公開、共に民主党を圧迫したが、文在寅はこの違憲法律を公布した。文在寅をはじめ、前政権の多くの権力者が国民によって告訴・告発されている。「検捜完剥」など違憲法律は、憲法訴願、効力停止仮処分申請などが進められている。
ここ5年間、国民を抑圧し国家を略奪した文在寅集団の行動は、政権への牽制ではなく、政権の円満な移譲自体を拒否する内乱的な挑戦だ。
文在寅は、退任辞で、事実上新政府と対決を宣言した。李在明を中心に政権転覆のための反撃を準備している。前党代表(宋永吉)が自身の選挙区を放棄してソウル市長に出馬、その選挙区に刑事被疑者の李在明が出馬を宣言した。
尹大統領が就任辞で自由の価値を強調したのは、全体主義の前政権との断絶意志を宣言したものと受け止めて良いだろう。だが、新政府はまず3週後に迫った地方選挙で勝たねばならない。もっとも、今回の地方選挙よりも決定的な武器が選挙無効訴訟だ。ちょうど大法院の特別2部は地方選挙1週間前の23日、一昨年の総選挙での仁川延壽乙の選挙無効訴訟最終弁論を開く予定だ。
先月の29日、「白菜葉の投票紙」が明確に偽投票紙という証言が出たが、巨大メディアは皆、この途方もないニュースを報道しなかった。不正選挙に対する民心の激しい怒りに接した大法官が不正選挙であると判断した場合、国会独裁の清算に向けた決定的局面が開かれる。
尹錫悦支持者たちは、非正常を正常に取り戻すことを要求するが、与党となった「国民の力」は、国民に悪との妥協を意味する「国民統合」や「協治」を強要している。「国民の力」は詐欺不正選挙で構成された国会の解散、国民革命を望む支持者たちを無視、抑圧している。
国会解散など政治革命を望む自由市民たちのエネルギーを組織化せず、旧態依然たる守旧勢力が自らの権力維持、強化にのみ骨没している。京畿道知事に出馬した康容碩弁護士は与党「国民の力」に、入党すら拒否された。尹錫悦政権内の日和見主義の守旧勢力こそ尹錫悦大統領の決定的負担と言える。
新政権の政策が具体的に表明されたのが対外関係だ。尹錫悦大統領はVOAとのインタビュー(7日)で、米国とは安全保障を超えて先端技術、保健、気候変動などに協力する包括的な同盟関係を構築、北韓に対しては非拡散の原則と制裁体制を維持、非核化を誘導する一方、非核化の進展に対応する経済支援も準備すると述べた。
尹大統領は「作戦指揮権の帰属をどうするかの問題は、戦争で勝利する最も効果的な道が何かによって決めるべきで、名分とか理念などで決定される問題ではないと思う」と語っている。
こうした環境の中、バイデン米大統領が20日に訪韓する。14カ月間空席だった駐韓大使も、韓国の政権交替に合わせて赴任する。バイデン大統領はウクライナ事態で再編される国際秩序の中で韓国の協力を要請するとみられる。韓米間連合訓練も本格化。米国やNATOとの関係以外は国際環境が厳しい。資源戦争など経済と安保環境が厳しくなったからだ。
金正恩は4月25日の深夜の閲兵式で、国家利益が侵されたときは核使用を決行すると脅迫した。餓死者たちが続出している中、ミサイル挑発をしてきた平壌側は、尹錫悦大統領を逆賊・狂気などと非難した。
平壌側は餓死者対策より韓国を攻撃するSLBM完成に邁進し、バイデン大統領の訪韓に合わせて核実験をする構えだ。
このような難関の中、尹錫悦政府は経済を再建し、平壌を抑制せねばならない。特に、政権転覆を狙う親中・従北勢力の制圧は、政府の力量だけでは不可能だ。尹錫悦政府の安定および成功の可否は、自由市民の呼応にかかっていると言えよう。

 

 


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