北京冬季オリンピック不参加を宣言した北側が、ミサイル挑発を続けている。北側は17日も短距離弾道ミサイル2発を発射した。今年の5日から数えて4回目だ。国防科学院は11日、金正恩参観の下、極超音速ミサイル試験発射を行い、3日後の14日には昨年秋に披露した鉄道機動隊の弾道ミサイル2発を発射、さらに3日後の17日にもミサイルを2発発射した。
韓国のデイリーNKの報道によれば、金正恩は5日、極超音速ミサイルを発射した慈江道の城干、前川、龍林郡一帯を「戦略軍特区」に指定、2年以内に同特区を地下トンネルで連結するよう指示したという。
北側のSLBMとICBM、駐韓米軍を脅かすミイル戦力をレッドラインと見做してきた米国は、北側の極超音速ミサイルの発射3分後、連邦航空庁が米西部地域全空港に離着陸禁止(National Ground stop)命令を下した。米戦略司令部と北米防空司令部の指示によるこの措置は、北側の攻撃に備えた措置を点検したものと見られる。米国は実戦で使用できる低威力の核兵器を西太平洋に展開した。
平壌ではポスト金正恩への権力闘争が激化している。党中央委全員会議と新年行事を通じ、軍部の大幅後退が目立った。党の軍隊である人民軍の他に「社会安全軍」を作り、昨年9月に「人民及び安全武力閲兵式」を主導した趙甬元党組織秘書などは、社会安全軍整備怠慢を理由に張正男社会安全省を3カ月で更迭した。
朝鮮中央通信が12日、配った極超音速試験発射の写真には、金正恩と党組織秘書の趙甬元、金正植軍需工業部長、金与正が写っていたが、金正恩は後ろ姿、左端の金与正も完全でない写真だった。絶対権力者の動静を伝える写真としてはあり得ないものだ。昨年9月、国防発展展覧会の際に威勢を見せた朴正天も言及されなかった。