KTで大規模通信障害 セキュリティーに懸念

日付: 2021年11月03日 00時00分

謝罪する具鉉謨・KT社代表
10月25日午前11時過ぎ、通信事業大手KTの有線・無線ネットワーク障害が85分間にわたって発生し、人為的ミスだったことが判明した。障害発生当時は北韓のハッカーによるサイバー攻撃の疑いが取り沙汰されたが、3日後にKT側が自社の過失を認めた。今回の通信障害の顛末はこうだ。
「指示コマンドが1行抜け落ちた未完成のスクリプトが全国の通信設備に自動で転送され、全国的なシステム障害を引き起こした」
KTの下請け会社社員によるメイン装置の交換作業中に今回のミスが発生したという。しかし、KTの管理ミスと非常時におけるバックアップシステムの不備が問題の深刻性を際立たせている。特に、KTは韓国軍のネットワークをも担う国家機関の通信事業者に選定されている。同様の事態はこれまで複数回にわたって発生した。それでもなお再びこうした事態に至ったことで、セキュリティーに対するKT側の不足が浮き彫りになった。
KT社の具鉉謨代表と国家科学技術放送通信の李元旭委員長はこの日、記者らに対し「今回の事故は人為的ミスだった。最も通信量の多い昼の時間帯に、試験稼働を経ないまま本作業を実施したという点がその理由」と語った。
現代はあらゆるものが繋がっている「超コネクション社会」だ。世界経済と第4次産業革命の中心も、オンライン・オフラインを繋ぐ超コネクションである。このコネクションこそがデジタルであり、そのシステム自体に問題が生じた場合は物的・人的被害はもちろん、安全保障にも脅威をもたらしかねないのが実情だ。
2017年、英国で実際に発生したワーナークライ・ランサムウェアによるサイバー攻撃は、約150カ所の病院と銀行、各企業の動きを妨げ、英国の医療体制が一時的に停止して多くの人命を危険に晒した。米国と英国の情報当局は当時10カ月間にわたって捜査を実施。その結果、「北韓のハッカー集団『ラザルス』による攻撃」と結論付けた。
北韓のサイバー戦闘員は約7000人で、韓国の7倍の規模だ。韓国軍に対するハッキングも、3986件だった17年から、昨年は1万2696件へと急増した。今年上半期だけでも7166件に達している。
現代の戦争では、通信能力の優劣が勝敗を分ける。そのため、KTで起きた今回の通信障害は、決してあってはならない事態だ。KTは国家機関のネットワークを担う通信事業者であり、その過失は一企業のそれと比べるべくもないからだ。(ソウル=李民晧)


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