編集余話

日付: 2021年11月03日 00時00分

 明洞といえば、ソウル有数の観光スポット。手ごろな価格で楽しめるファッションや化粧品の店が立ち並ぶ、ソウルを代表する繁華街の一つだ▼近年、明洞はインバウンド客を旺盛に取り込んで成長してきた。一時期は韓国人よりも日本人の方が目立つほどであり、それはほどなくして中国人に取って代わられた。外国人にとっては、手軽に「韓流」を感じられる街といったところだろうか▼その明洞が壊滅的な状況だという。道行く人の影はまばらで、店舗の空室率は50%以上だ。コロナによる外国人客の激減に加え、コロナ前から進んでいた明洞の”韓国人離れ”が拍車をかけた▼韓国経済は、輸出は好調だが内需は悲惨な状況だ。非正規ゼロを掲げた文政権だが、結果は真逆で、非正規労働者の数は過去最多となった。それ以上に深刻なのは個人事業主だ。コロナによって彼らの多くが収入を絶たれた。コロナ禍を乗り越えるだけの十分な貯えがある個人事業主は、非常に少数といえる▼こういったなか、次期大統領選に出馬する李在明候補は、飲食店の数を国家が決めるという、突飛な案を掲げている。およそ自由民主主義国家ではありえない話だが、当人はいたってまじめだ▼文政権が「K防疫」と自賛している防疫体制は、感染者数を劇的に減らす段階には至っていない。韓国ではウィズコロナ政策が今月から始まったが、まず願いたいのは内需の回復だ。いずれ来る海外との自由往来復活の日に向けて、元気な韓国の”顔”を取り戻してほしい。


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