【寄稿】千年後の韓日関係を見据えて(上)

江原道日本本部本部長 姜秉直
日付: 2021年06月23日 00時00分

 3021年には兄弟より近い関係になっている韓日両国―その準備のため今年の1月20日、私は海を渡って成田空港に到着し、日本で江原道製品と江原道を広報している。
去る5月31日は「韓国の海の日」だった。韓国が21世紀の海洋強国になるために1996年に作った法定記念日ではあるが、休日ではない。日本の「海の日」は7月19日で祝日なので、韓国よりは海をもっと大事にするようだ。海を大事にする両国間にある綺麗なインディゴ・ブルー色の海を韓国では「東海」、日本では「日本海」と呼ぶ。この海の名前を「韓日海」に変えようという提案を先にして文を始める。
美しい二つの国の未来を準備する手始めとして、韓国で「東海」、日本で「日本海」と呼ばれる両国の間の海の名前を、「韓日海」に変更するのはどうか。人間関係は「適当な距離」を置いてこそ、深い関係が維持されるという。同じようにこの海は、両国が近すぎず遠すぎずの関係でいられるようにしてくれる、ありがたい海だと思うからだ。
さて、日本の皆さんに江原道について話したいことはたくさんあるが、今回は将来の「統一韓国」を見据えて、応援をお願いしたいことを書いてみたい。
歴史の中で分裂と統一が繰り返された韓半島だが、いずれは統一するだろうというのが歴史学者たちの予測だ。少し早いかもしれないが、統一後の首都をどこに建設するか考えてみたい。同じような状況にあったドイツは、首都ベルリンも分断されていたため、統一後の首都建設について苦労しなくてもよかった。韓国の場合は事情が異なる。
統一韓国の首都になるための条件としては、統一という象徴性がなければならず、ソウルや平壌ではない第三の場所でなければならないと考える。実は江原道は北韓にもあり、世界唯一の「分断道(道は日本でいう県)」である。そのため戦争と分断の象徴と思われてきた。しかし、長引く分断により、北部の内陸地域にあるDMZ(非武装地帯)は世界自然生態系の宝庫として価値が高まってきた。歴史的に検証された価値のある地域である必要もある。さらに韓半島東西南北のほぼ中央に位置し、行政官署や新空港などを建設するため未開発の広い土地もある。港湾物流の拠点の存在も忘れてはならない。
統一の象徴として十分な江原道には、911年(新羅末期)に弓裔が建てた泰封の都があったという歴史的価値もある。こうして考えると、新首都としてのすべての条件が完璧にそろっている場所ではないだろうか。つまり、統一韓国の首都は、ソウルでも平壌でもなく、2012年に建設した韓国の行政首都・世宗でもなく、江原道にこそ建設されるのがふさわしいと思う。
千年後には大韓民国の永遠の友邦となっている日本政府も、日本国民も、統一韓国の首都を江原道にという江原道の未来政策にぜひ賛同してほしい。
<注>「統一韓国の首都江原道誘致推進」は、筆者の提案を江原道庁が採択し、管理している江原道の長期的な政策課題である。


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