ワクチン特許放棄は偽善のポピュリズム

日付: 2021年05月12日 00時00分

 就任以来、大統領命令などを通じて奇怪な措置を連発してきた米カマラ・ハリスジョー・バイデン政権は5日(米国時間)、中共ウイルスに対するワクチンの特許を一時的に放棄(免除)すると宣言した。率直に言って、すでに極左路線の米民主党に、正常な決定を期待していなかったが、知的財産権(特許)免除の決定は、偽善の極みで野蛮だ。米民主党政権の決定に国際的に反対が噴出するのは当然だ。この決定が実現されてはならない。
ワクチン特許の放棄は、現実的にワクチン不足の解消に役立たず、副作用があまりにも大きい。特許を公開してもワクチンの生産には技術と投資、生産設備と原料が必要だ。結局、最終的にはワクチンを生産することができるのは、少数の国々だ。
知識を保護しないのは、知識の価値を踏みにじる行為だ。知的財産権を放棄できるのは、知的財産権を持つ本人だけだ。文明社会で、所有者に代わって国が知的財産権を放棄させることはできない。もちろん国家は、戦争中には人員と物資を動員、徴発する。つまり、総力戦状況では知財権も動員、徴用の対象となり得るかもしれない。もし今の状況を、ワクチン特許まで徴発しなければならないほどの総力戦と規定するなら、まず戦いの敵を明確にせねばならない。ところが米民主党政権は、前大統領までを検閲、粛正しながら、このパンデミック災殃に責任のある者を処罰どころか、特定しようともしていない。
ある日突然、地球を襲ったこのパンデミック災殃が中共によってもたらされたのは明確だ。これを否認するのが中共や中共に同調する勢力だ。中共の植民地とまで言われるWHOは、ウイルス発生地も究明しない。
看過できないのは、COVID19パンデミックを独裁者や全体主義勢力が悪用していることだ。中共はこの事態を彼らの世界戦略に利用している。韓国の文在寅政権も防疫を口実にこのパンデミックを選挙や反対派に対する弾圧に徹底的に利用してきた。文在寅は独裁体制の延長のため、甚だしくはワクチンの確保すらサボタージュした。
米民主党もパンデミックを利用して郵便投票の拡大などで権力を掌握した。もっとも、文在寅政権と米民主党は極左ポピュリズムという本質では共通点が多い。パンデミックを利用した詐欺・不正選挙で権力を掌握、不正疑惑の提起を検閲、抑圧し、不正選挙の検証と解明を徹底妨害していることだ。左翼は彼らの観念の中で敵を作り出し、それを攻撃する。彼らが取り上げる「気候問題」も完全なる詐欺だ。自分たちの暴走が後ろめたくなったバイデンが、偽善の慈悲で善を行うということだ。
多くの反対にもかかわらず、特許の一時的放棄を強行するには、このウイルスを世界中に意図的に広めた中共とその共謀者たちを処罰せねばならない。文明世界を相手に生化学戦争を展開した中共への処罰が先行しないと、中共はワクチン情報を新しいウイルスの開発に悪用する可能性すらある。後進国に必要なワクチンは、先進国が安く支援すればよい。この中共の側に立っているのが、偽りで朴槿惠大統領を弾劾、合法政府を転覆した反乱・クーデターで権力を掌握した文在寅政権だ。彼らは4年をかけて、デジタル全体主義独裁の基盤を完成した。任期が1年も残っていない今、彼らのあがきは、極端になりつつある。文在寅は10日、就任4周年演説を通じて、パンデミックを利用した国民洗脳を続けた。
文在寅と米民主党政権の偽善と暴走は恐怖からだ。詐欺不正選挙の検証も拒否する、この人面獣心の勢力が彼らの扇動と政治的地位を維持するため、国内外で慈悲を装ったポピュリズムに乗り出している。そして中共に免罪符を与えようとする。


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