在日民団50年ぶりの紛糾 

真実と常識を無視する在日社会?
日付: 2021年03月17日 00時00分

 ここまでの紛糾は50年ぶりだ。在日本大韓民国民団の第55回定期中央大会が12日に再開した。中央選挙管理委員会は任泰洙候補の候補者資格取り消しを決定したが、臨時議長が独断で反対。再度休会となった。事態収束の目処は立たず、民団の事なかれ主義と呂健二団長の人望の欠如が浮き彫りになった。

朴安淳議長が単独立候補中のため、趙龍済・韓賢澤両副議長が代わりに議事進行を務めた



扇動された「民意」は民団を破滅させる

 公告通り、12日から再開した第55回定期中央大会は紛糾を極め、再び延期となった。また、会場の外に集まった団員たちが騒ぎを起こし、代議員でない者も入場する混乱も起きた。
中央選挙管理委員会の辛容祥委員長は、「2月26日の大会で決着をつけることができず、今日まで延期したことを深くお詫びする」としながら、「中央団長は信頼があってこそ民団の内部問題の解決や、本国に対する要求ができる。モラルが大事だ」と挨拶した。

起訴されていた任候補

続いて、孫京翼選管委員が任泰洙候補が関わったとされる恐喝未遂事件についての報告を行った。
報告の要旨は、▽弁護士が2004年の恐喝未遂事件について札幌地裁の記録を調べたところ、05年2月に懲役2年6カ月・執行猶予3年が確定していた▽有権者を欺き、選挙管理規定第7条6項の違反したことにより、任泰洙氏の中央団長立候補登録を取り消したという内容だ。
会場外から声を上げる団員
 選管委は、「任候補は”不起訴”という言葉を避け続け、『事件にならなかった』との文言を用いた文書を配布し、全国の有権者を欺いた」と厳しく指摘した。
また、「(流布された)虚偽の事実は選挙人の公正な判断に影響を及ぼしており、そのような状況で行われた投票は公平ではない。また、立候補者登録を取り消されたため、開票はできない」と説明した。

呂候補に対する批判も


一方、呉公太常任顧問は、「3月1日に任候補は呂候補から呼び出され、怪文書の出所を明らかにする言動を聞いている。またその際、『北海道で商売できなくなる』などの発言で任候補を脅している」と呂候補と選管委を非難した。
これに対し孫選管委員は、「そのことについては把握しているが、両候補の意見が食い違っている」と答弁。呂候補は「『2人だけの話にしよう』として会ったことは事実だ」と発言した。
呂候補は現職の民団中央団長として、真偽をうやむやにする風潮を作ったためにこの事態を招いた、と批判の声が集まっている。
会場は完全に二つの陣営に割れ、何度も協議を挟む長丁場となった。
今回、大会で臨時に議長を務めた趙龍済副議長は、「任候補の審議・調査が行われたが、休会に至った根拠が明確になったとは言い難い。議決機関は、任候補に対する疑義はないものとする」と発言。開票を宣言したが、選管委はこれを認めなかったため、後に撤回された。
趙議長は最終的に、「現状では会の続行は不可能。本大会を再度休会にしたい」と宣言した。
今回、副議長が選管委の決定を認めなかったことについて、民団中央は協議中だという。議長に選管委の決定を覆す権利はない。この件は有権者から「越権行為だ」との声が上がっている。

問題は「事なかれ主義」

在日民団は06年の「河丙鈺事態」でも混乱を経験したが、ここまでの混沌と分裂は、50年前に韓民統(韓統連)と朝総連の裏面工作によって大混乱に陥って以来のことだ。50年前は「反国家団体」の蠢動が原因だったが、今回は一体何が問題なのか。
専門家たちは、在日民団中央本部が真実と常識を無視し、本国の支援金をあてに「事なかれ主義」に流れてきた結果だ、と嘆いている。
特に、民団中央の指導部が自由民主主義の価値や秩序を主張せず、本国の反日全体主義政権を牽制しようとしなかったという批判の声が大きい。

選管委を尊重すべき


選管委の未熟さを指摘する声もある。最初から資格審査をきちんと行うべきだったという指摘だ。だが、選管委は事実を調査し、問題に関する真偽を明確にした。その結果は尊重されるべきだ。
選管委に対して、「なぜ日本の弁護士を関わらせるのか」と煽る者さえいるが、日本の司法当局やシステムが関わっているため、日本の弁護士に諮問するのは当然のことだ。この件に反日的な観点を持ち込むのは論点のすり替えであり、偏狭なナショナリズムを煽る行為だ。
真実と常識より、形だけの選挙制度や数の力を利用して権力を掌握しようとするのなら、民団組織は、在日社会のみならず日本社会からも拒否されるはずだ。
大会再開の日取りは決まっていないが、今週中にも協議し、調整する予定だという。また、事実を周知するため、選管委が調査した任候補についての資料を、有権者に送付すべきだとの話も出ている。これについても今後、選管委との協議が予定されている。


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