金正恩、断末魔の憤怒爆発

人民経済計画を徹底批判
日付: 2021年02月17日 00時00分

自ら厳命した禁煙法を破り、煙草を吸う金正恩(2月11日、旧正月祝賀公演で)

 金正恩が先週、開かれた党中央委第8期第2次全員会議(8~11日)で、「保身主義を捨てろ」と憤怒を爆発させたという。
金正恩は「内閣が作成した今年の人民経済計画が以前と変わっていない」「内閣が主導的な役割をせずに、省が起案した数字を機械的に総合したことで、ある計画は現実的可能性もなく高くし、ある部門では必ずやるべき計画を取り下げる弊害が現れた」と叱責、党経済部長をわずか1カ月で更迭し、呉秀容党書記を新たに任命した。
金正恩は「官僚主義と誇張」と言い、農業・電力・建設など各分野別に政策を批判した。特殊機関に対しては「国家と人民の利益を侵害し、党の決定・指示の執行を怠り、単位特殊化と本位主義(利己主義)現象を放置できない」と述べ、「党権、法権、軍権を発動し、断固として粉砕せねばならない」と強調したという。平壌のメディアは、「人民軍と軍需工業部門、対南部門と対外事業部門で、党大会決定を貫徹するため、確定した今年の闘争目標と事業計画を一寸のずれもなく徹底的に執行することを強調した」と報じたが、具体的な内容は伝えなかった。
一方、李善権外務相が政治局委員に、金成男党国際部長が政治局候補委員に昇進した。
自らの経済破綻を認めている金正恩は、人民や部下たちの抵抗、蜂起を恐れて、政治犯収容所の拡大を指示したという。金正恩は護衛司令部まで不信、昨年の11月、尹正麟護衛司令官と金成徳護衛司令部政治委員を処刑、護衛司令部組織を分割・再編したという。


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