来年度予算558兆ウォンで成立

懸念される国家債務の増加
日付: 2020年12月12日 08時24分

 2021年度の国家予算案が韓国国会で採決された。2年連続で500兆ウォンを超えるもので、武漢コロナウイルス感染症対策の予算を積み増したことなどで、歳出総額は20年度予算から53兆ウォン増の558兆ウォンと過去最大になった。コロナ禍による税収減少が予測されるなかで、国家予算が拡大すれば国家債務の増加は避けられない。すでに政府は赤字国債の発行で財源を確保することを明言している。

コロナ名目の談合予算との批判も

韓国国会は2日、2021年度予算案を賛成多数で可決した。
1日、与党「共に民主党」と最大野党「国民の力」はこれに先立ち、政府が編成した556兆予算案を2兆ウォン拡大し計558兆ウォンとすることで合意していた。
本予算が政府案より増加するのは、11年ぶりのことになる。また、法定期限の12月2日内に予算案が採決されたのは、国会先進化法の施行初年度の14年以来6年ぶり。
今回の予算編成上、焦点となったのは未だ収束が見えない武漢コロナウイルスへの対策費と、それに伴う国家負債の拡大。
現在、韓国はコロナウイルス感染拡大の第3波に見舞われており、当面のあいだ収束は期待できない状況だ。このような背景のなか、来年度の予算についてもコロナ対策費が多く盛り込まれた。
与野党はコロナウイルスに関する緊急災難(災害)支援金などを本予算に編成することで一致したが、財源の確保を巡って対立。「共に民主党」が赤字国債の発行は避けられないとの立場を示した。
問題は来年以降もコロナによる経済・社会的影響が続く可能性が高く、さらなる予算を投じなければならない点だ。来年度も、今年のように災難支援金給付などのために数回にわたる補正予算編成が予想される。そのたびに赤字国債を発行しなければならない状況となっている。今年4月、第1次緊急災難支援金給付のための第2次補正予算編成を行った際は、従来の予算の削減などで財源を確保した。しかし、それ以降は国債発行に依存している。
最大野党「国民の力」は「韓国版ニューディール」関連予算などの削減を主張。最終的に政府が提出した予算案から7兆5000億ウォン増額し、5兆3000億ウォン削減することで合意した。いずれにしろ予算増額分と税収減少分などを考慮すると、3兆5000億ウォン規模を赤字国債で埋めなければならないこととなった。
今年の本予算は512兆3000億ウォンで、政府は当初、国家債務を805兆2000億ウォンと試算していた。しかし武漢コロナウイルス感染拡大の影響で4度も補正予算を編成したことで、1年間に150兆8000億ウォンも国家債務が増加した。今年の本予算当時39・8%だった国内総生産(GDP)比の国家債務も急速に増加した。今年4度にわたる補正予算編成で43・9%まで増えたこの比率は、来年47%を超える。GDPに対する統合財政赤字比率は来年3・7%まで拡大する。
一方、今回の予算案に対して、問題の核心は国家債務の増加ではないとする声もある。与野党ともに、地方区を中心とした利害関係者との利権のために、超法規・脱法予算を押し込んだという指摘だ。コロナ禍という特殊な状況を利用し与野党が談合、その結果として予算が拡大、国家債務も増加したというものだ。
韓国版ニューディール事業や雇用保険料、公共医療関係者への予算など、経済性の検証が省略された分野も枚挙にいとまがない。


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