自由民主体制は、その政府を構成するための選挙制度の公正かつ透明な運用がその前提となる。選挙制度は、その結果を含めて信頼されなければならない。ところが、世界のいたる所では不正選挙の是非が絶えない。
以前は、不正選挙は、主に独裁国家や政治的後進国で起こる問題と見做されてきた。しかし今は、先進国でも不正選挙の是非が起き、不正選挙を防止するための努力が強調されている。
私たちが注目すべきは、この不正選挙の是非が、選挙過程をより迅速、円滑に管理、運用するため、コンピュータシステムが導入されながら、急速に増加していることだ。また、有権者(投票者)の便宜のために導入した措置、つまり事前投票、特に郵便投票が拡大するほど、不正是非が増えている点だ。
もともと権力を追求する人間は、権力の争奪と維持のため多くの誘惑を受ける。自由民主体制は権力を相互監視、牽制する三権分立を発展させ、さらにこの三権分立の政府の腐敗と暴走を監視するシステムと制度も発展させてきた。言論の自由もその努力の産物の一つだ。
人工知能(AI)まで出現させた情報技術は皮肉にも、特に全体主義独裁体制の場合、監視暴圧としてこの技術を導入しているのが現実だ。中共全体主義体制がまさに最悪の典型だ。
中共は、最新の情報技術を動員して自国民に対する完全な監視抑圧体制を構築した。そして他国のシステムに侵入、情報と技術を奪取、さらに他国のインフラを攻撃し、今は選挙システムにまで浸透して他国の政治を統制するに至った。このサイバー戦争の尖兵がまさにファーウェーイ(華為技術)など、人民解放軍が所有、経営する企業だ。
サイバー戦争は、目に見えない世界で展開され徹底に隠蔽されるため、証拠をつかむのが非常に難しい。デジタル不正選挙を目論む独裁者や全体主義勢力ほど、コンピュータ選挙システムを望んでいる。
スターリンは、「票を投じる人は何も決定できない。票を数える人がすべてを決定する」という言葉を残した。つまり、今日では、コンピュータシステムを掌握する者が選挙結果を左右するということだ。
韓国は2002年から、中央選挙管理委員会が、選挙にコンピュータ装置を導入し始めた。そして文在寅政権は中共と共謀して今年の4月、デジタル不正選挙を行った。選挙後、不正選挙に抗議する韓国国民は「投票は韓国人が、開票は中国人が」と憤怒した。この不正選挙に対する闘争は最後まで続く。
米国は、今回の大統領選挙で、ドミニオンなど不正選挙のために作られたコンピュータ選挙システムと大量の郵便投票で途方もない不正が行われた。自由開放体制の脆弱性を悪用した勢力によって、選挙の公正性と透明性が完全破壊された
コンピュータ選挙システムを導入した者ほど選挙不正の可能性を否定する。文在寅政権とバイデンはなぜ不正疑惑や証拠に対する検証を拒否するか。選挙制度を公正かつ透明に運用するためには、有権者の誰もが確認できる透明なシステムを確保せねばならない。コンピュータ選挙システムは、安全性を追求するほど、透明性は消える。西欧先進諸国は、すでに電子投票機器の使用を禁止した。そもそも不正選挙に利用されるように作られたコンピュータ選挙システムは廃棄されねばならない。
そして透明性のない選挙システムを擁護し不正選挙の結果を正当化、既成事実化してきた勢力を断罪すべきだ。不正選挙を拡散し他国の選挙に介入してきた勢力、特に中共などは、徹底膺懲すべきだ。不正と悪を既成事実化してきたメディアも、自らの厳しい反省はもちろん、応分の措置が必要だ