編集余話

日付: 2020年11月05日 00時00分

 英国の作家ジョージ・オーウェルは「歴史は勝者によって書かれる」と述べた。情報網が発達した現代においても、それは変わっていない。特に紛争地域では複数の”史実”が存在するものだ▼オーウェルの言葉を下敷きにすれば、「歴史を書いた者が勝者である」といわんばかり。異なる陣営間では、歴史の正統性は無視できないことだ。領土紛争では「誰がいつから住んでいた」ということが、時に国際法や条約よりも正統性の根拠に使われることもある▼南北で戦争状態にある韓国では、つい数十年ほど前のことですら、確固たる評価や史実が定まっているものは少ない。というより、ほぼ皆無である。常識になっている6・25戦争の発端(北韓による南侵)ですら、いまだ韓国による「北侵説」を唱える人がいるのだ▼済州4・3事件や光州5・18事件も同様である。この5・18に対し、共に民主党は「5・18光州民主化運動を否定・誹謗・歪曲・捏造した場合、罰する」法案を党議決定した。民主化勢力を、当時の政権と軍が虐殺したという”史実”以外の主張をすれば罰せられるというものだ▼この5・18、小紙でたびたび紹介しているが、北韓軍の介入が非常に濃厚であり、それを示す写真等の証拠も出されている。しかし、金王朝がすべてである北韓や、共産党がすべてである中国と同様、主体思想派による独裁色を強める文在寅政権は、それを許さないのだ。5・18の歴史的評価は、このままでは主思派の独裁に利用されるだけだろう。


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