破綻した偽装平和と独裁、混迷の韓半島

ボルトン回顧録で暴かれた詐欺行為
日付: 2020年07月01日 00時00分

 ジョン・ボルトン前米国安保補佐官の回顧録で、ソウルと平壌が混乱に陥った。最も打撃を受けたのは文在寅だ。金正恩を道連れと呼び、平和をもたらし、平和経済を推進すると内外を欺いた文在寅の詐欺行為が露呈したからだ。回顧録は、金正恩がなぜ文政権に怒りを向けるのかを明快に説明している。文在寅集団は羞恥心がないといえるだろう。一方、平壌側は米国の軍事力の前で怖じ気付いている。

 米国大統領の安保補佐官が守秘義務を守らないのは望ましくないことだが、文在寅と金正恩という2人の悪党が野合し、芝居をしていた事実が露呈したのは貴重なことだ。文政権が北側に非核化を一度も要求したことがないことも明らかになった。
文在寅はTVショーのような「6・25戦争70周年の追悼式」で、北韓を自由化しないと改めて宣言した。文在寅のこの発言は、憲法違反で弾劾事由となる。トランプ大統領の韓国戦争記念碑への参拝の方が、はるかに格調が高かった。
文在寅が米国と平壌側から決定的に不信を買ったのは恥ずかしいことだが、ボルトン回顧録を通じて、金正恩と文在寅の目標が異なることが明確になった。文政権も平壌側も、ウソと暴圧で体制を維持している点は同じであることもわかった。
平壌に対する観察ポイントが増えた。金正恩の身辺の異常により混乱をきたしている平壌側に、ボルトンの今回の回顧録がどう影響するだろうかが気になる。ホワイトハウスを訪問した金英哲が、金正恩の親書を自動車に置き忘れて、通訳が急いで持って来たというエピソードが公開された。この暴露でも金英哲が無事なら、彼は平壌の実力者であると見なすべきかも知れない。
金正恩が人民軍総参謀部の軍事行動保留を指示したというが、北側は「1級戦時勤務体系」を維持しており、訓練に突入する態勢だ。平壌で餓死者が発生したことから、将校らの食糧配給を3分の1に減らしたが、それでも戦時態勢を維持したことは不思議なことだ。北韓は軍閥体制に変わっているのか。
一方、不正選挙で絶対多数の議席を確保した文在寅政権も、焦りを隠しきれない。文政権は議席比例で常任委員長を配分してきた過去32年間の国会の慣例を完全無視し、18の常任委員会の委員長を全部独り占めした。平壌の最高人民会議や、中共の全人代のよう機械的な多数決機関にする心算だ。
文政権は尹錫悦検察総長を粛清することにすべてをかけている。秋美愛法務長官は自ら紅衛兵を辞任した。内部では与党も次期権力を争うために分裂・暗闘が始まった。
文政権は現在、平壌をなだめるために、対北ビラを送る脱北者を弾圧している。盧武鉉政権が大韓航空爆破犯の金賢姫を弾圧したときと同じだ。脱北者弾圧に放送を動員するのも同じだ。
ところがこういった状況のなか、文在寅の立場は非常に難しくなっている。文政権が期待する習近平の中共が、米中戦争と北京ウイルス猖獗、自然災害で、対内外的に力を発揮し難いからだ。


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