コロナ対策でIT利用

行き過ぎた管理体制に懸念も
日付: 2020年03月25日 00時00分

 IT技術の発達している韓国では、武漢コロナ対策用アプリケーションが多数開発されている。たとえば現職の軍医官は、精密検査の対象かどうかを判断できるチェックアプリを開発した。政府は自宅隔離者用のアプリとして、警察が出動できる機能を搭載した。もちろん防疫は重要だ。しかし、一方で行き過ぎた管理体制に、ともすれば混乱に乗じたものではないかとの警戒も必要だろう。

 韓国では武漢コロナ対策のアプリが次々と開発されている。国軍義務司令部が11日に発表したところによると、ホ・ジュンニョン大尉(神経科専門医)は、現場の医療関係者が利用できる「患者重症度分類アプリ」の開発に成功した。重症度を測るための複雑な指針に苦労している現場を見て制作を思い立ったという。ホ大尉はまた、全国民が使えるチェックアップアプリも作成した。感染が疑わしい時に症状を入力すれば、精密検査の対象かどうか教えてくれる。
一方、行政安全部は自宅隔離者を効率的に管理するためのアプリを開発し、7日にAndroid用から配布を始めた。この「自宅隔離者安全保護」アプリは、GPSを活用して自宅隔離者の位置をリアルタイムで把握できる。また、午前と午後に一度ずつ対象者から発熱・咳・のどの痛みの有無など自己診断結果を受けとるというものだ。
対象者が自宅などの隔離場所から離れる、またはGPSを遮断した場合はアプリから警報音が鳴るしくみだ。警報音は担当の行政側でも把握、対象者がすぐに戻らなければ警察に出動を要請することができる。警察は対象者を強制的に移動させることができ、拒否した場合は感染症予防法に基づき、1年以下の懲役刑や1000万ウォン以下の罰金に処される。
行政安全部は16日、iPhone用のサービスも開始すると発表した。前日の午後6時現在で全国の自宅隔離対象者は1万2000人ほどで、このうちの約35%がこのアプリをインストールしているという。iPhone用アプリの普及で、利用率はさらに上がるだろう。防疫が最優先課題なのは承知の上だが、過度な個人管理はサイバー全体主義へもつながる。単なる杞憂であることを願う。


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