金正恩・金与正共同政権か

平壌の体制が変容
日付: 2020年03月25日 00時00分

 武漢ウイルスのため国家機能が崩壊している北韓で、不安と混乱が増幅している。住民が餓死する第2の苦難の行軍が囁かれているなか、平壌で前例のない現象が起きている。
党組織指導部第1副部長の金与正の談話が発表されている。金与正は3日、文在寅を嘲笑する談話を発表した。そして、金正恩が21日に短距離ミサイルを発射した翌日、トランプ大統領が金正恩に送った親書の内容(中国ウイルスに対して支援意思表明)を談話として発表したのだ。
北側が3月21日、発射した弾道ミサイル2発は、おそらく韓国から設計図を盗んだものであろう。
いずれにせよ、金正恩が地方を回っているなか、金与正の談話が相次いで出るのは異常だ。これまで平壤では対南関連は労働党統戦(祖平統、アジア太平洋平和委員会)か軍部、対米関係は外務省か軍部(最高司令官)などが対応してきた。
北側は今年4月に予定された金日成誕生日を祝う「4月の春親善芸術祝典」も武漢ウイルスで取り消した。金日成の誕生日を記念して1981年から毎年4月に開催してきた平壌国際マラソンも取り消した。
ところが、金正恩は17日、平壌の総合病院の着工式に現れ、まともな総合病院もなかったことに対する公開的自我批判をした。そして、最高人民会議第14期2次会議を4月10日に開催すると発表した。武漢ウイルスを克服したと誇示する虚勢だ。


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