金正恩は、僅かしか残っていない秘密資金を注ぎこんで外国人のための観光団地を建設したが、中国「武漢肺炎ウイルス事態」で惨憺たる状況に直面した。国際社会の対北制裁に続き、COVID―19が金正恩体制の崩壊を促している。特に韓国における武漢肺炎ウイルスの猖獗は、文在寅に対し金剛山観光再開を促してきた金正恩としては絶望的だ。
平壌側は公式には、中国武漢肺炎患者が発生していないと主張する。だが、北韓住民の3分の1以上が、さまざまな感染症の患者だ。防疫体制が機能していない北側が、中国はもちろん、韓国まで麻痺させているCOVID―19を極度に恐れるのは当然だ。
労働新聞は21日、武漢肺炎ウイルスにかからないようマスクを着用せよとの最高司令官の命令を報道した。マスクを着用しない者は軍事裁判にかけると22日発表された。
北側は、平壌駐在の外交官など外国人380人を隔離したと発表した。平安北道が監視、観測する住民が3000人という。羅津先鋒地域では、自宅隔離の指示を受けた労働党幹部が銭湯に行ったのが発覚して、銃殺された。
北のすべての小中高校は冬休みが終わったのに、感染の拡散を防ぐため休みを3月20日まで1カ月間延長した。冬休み中に平壌から地方に行った大学生は、平壌への帰還が禁止されている。
輸入物資は10日間、荷下ろしをせず、徹底消毒するよう検閲と消毒を強化している。平壌の玉流館も防疫消毒をした。当局は住民に民間療法で免疫力を高めるよう奨めている。咸鏡北道では今月、病死した人を労働党が火葬してから遺骨を家族に渡したという。