【BOOK】「朴槿恵大統領弾劾 弁護人が語るその真相」(金平祐・著/文春琴・訳)

朴槿恵大統領弾劾は韓国法治主義の危機 世論をあおり政権を転覆させた反逆事件
日付: 2020年02月19日 00時00分

 朴槿惠大統領弾劾事件をどう見るか。文在寅政権が「ロウソク革命」と呼ぶこの政変は、民主的な市民革命であると公式には解釈されている。それに対し、朴槿惠大統領弾劾事件の弁護人として弾劾裁判に参加した著者は、真っ向から反対の立場をとる。つまり弾劾は、左派偏向的なマスコミ、国会、市民団体、労働組合、検察、裁判所が結託して、法の仮面をかぶった人民裁判により朴槿惠前大統領を追いやったものだとの主張だ。そこで、著者はこの弾劾を「弾劾政変」と名付ける。
では、なぜそう言えるのか。本書では政治的・社会的背景の説明がなされたうえで、事件の訴追状、答弁書、準備書面などについて疑問点や矛盾点が説明されていく。そもそも国会議員が弾劾制度を罷免懲戒処分ではなく、大統領不信任制度と誤解した(させられた?)ことから間違いが始まっていると指摘する。
弾劾事件は、中国共産党が行った文化大革命を彷彿させるともいう。一方で、各方面から弾劾決定には問題があったという意見が聞かれ始めている。著者は大韓民国が法治と正義、真実を回復する日を心待ちにしていると本書をまとめているが、これは多くの自由人の願いでもあるだろう。
日本加除出版刊
定価=2600円(税別)


閉じる