4.15総選挙の行方 黄代表と李前総理が直接対決

「政権選択選挙」との指摘も
日付: 2020年02月13日 00時00分

 自由韓国党の黄教安代表が7日、4月15日の総選挙にソウル鍾路区から出馬することを宣言した。これで、既に出馬を表明した与党・共に民主党の李洛淵前国務総理との真っ向勝負が実現することになる。韓国政治の中心かつ歴代大統領の輩出地域として知られる鍾路区での勝敗が、与野党の雌雄を決する場となりそうだ。(ソウル=李民晧)

 黄教安代表が鍾路から出馬
「遅きに失した」との反応も


 黄代表はこの日午後、ソウル市永登浦の自由韓国党本部で緊急記者会見を開き、鍾路からの出馬を明らかにした。黄代表は「4・15総選挙は崩壊へと進む韓国を救う最後のチャンスだ。今回の総選挙は、文在寅政権の暴政に喘ぐ我々国民による選択のときだ」と語った。さらに「文政権の暴政を終わらせる政権選択の分水嶺となるだろう。政権審判の最先鋒に立つ」と強調した。崖っぷちに立つ気持ちで出馬を決意したという黄代表は、悲壮感すら漂わせていた。
黄代表は、出馬地域の選択が遅れた理由として、保守各派との「統合論議」をあげた。黄代表は「これまで総選挙を陣頭指揮していた党代表として、党の選挙戦略をベースに責任感を持って行動すべきだと考え、慎重にならざるを得なかった。どんな選択が韓国を生かし、党のためになるか。多くの苦悩があった」と説明した。さらに「特に、統合論議が進んでいる状況で、党代表である私の総選挙の去就を(統合決定より)先に明かすことは適切ではないと考えた」と加えた。
しかし、黄代表の鍾路出馬は過度な考慮の末だったという点で「タイミング」を逃したのではないかとの批判が起きている。また、野党代表としての犠牲を覚悟するリーダーシップが足りないとの指摘もある。野党の勝利が不確実な地域をあえて避けようとしているのではないか、というものだ。
一方、与党の鍾路選出候補である李洛淵前総理が出馬をほのめかしたのは1月初旬だ。その後1カ月以上、曖昧なスタンスを続けてきた。党の「公認管理委員会」で、黄代表は「鍾路からの出馬」または「不出馬」という2択を迫られ、仕方なく出馬を決意したという格好だ。
自由韓国党の顔である党代表が右往左往する間、李前総理に続き、同じ野党陣営では朴槿惠前大統領の秘書室長出身である李貞鉉議員が出馬を宣言した。勢いと実利、タイミングを全て逃したと指摘される所以だ。
自由韓国党内には、黄代表の鍾路出馬が「もろ刃の剣」になりかねないことを懸念する空気が漂っている。肯定的な意見は、下馬評通り鍾路が文在寅政権審判論の震源地になり得るという点だ。反対の見方もある。地方選挙に神経を注ぐことで全国の選挙支援が手薄になるのではないかという懸念だ。

 自己犠牲と強いリーダー
シップが勝利には不可欠


自由韓国党のある議員は「タイミングがもう少し早ければ良かったが、黄代表にとって鍾路は『火中のくり』だ。対立候補の李洛淵前総理という大看板に負ける可能性があることを知りながら出馬した」と語った。
一方、出足の趨勢は先に鍾路出馬を宣言した李前総理がリードしているとの見方が大半だ。次期大統領候補の好感度調査でも、李前総理が黄代表よりもリードしている。
しかし、まだ本格的な選挙戦に突入したわけではない。野党の文在寅政権審判論を裏付ける具体的なイシューが出ているわけでもない。あくまでも観測にすぎないのだ。
勝敗予測は意外とシンプルだ。自由韓国党の黄代表が、自己犠牲と全てを失う覚悟、力強いリーダーシップを発揮できるかが勝敗を分けるという見方だ。足並みのそろわない野党陣営が統合を成し遂げ、李前総理と1対1の正面対決へと進むのか。これが韓国政治の中心地・鍾路の勝敗を分けるカギとなるだろう。
写真:自由韓国党の黄教安代表(右)が7日、4・15総選挙にソウル鍾路から出馬することを正式に表明した。「韓国政治の中心地」である鍾路を舞台に、既に出馬を宣言した共に民主党所属の李洛淵前国務総理との対決が実現する

 

 


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