崔文洵江原道知事「金剛山観光、国連対北制裁とは切り離すべき」

19日、ソウル駐在外国メディアとの記者会見で
日付: 2019年11月27日 00時00分

 金剛山観光について、北韓の金正恩が南側施設の撤去を命じて以来、韓国の動きが慌ただしい。統一部などが北韓との交渉を推し進める中、江原道の崔文洵知事(写真中央)は19日、「再開」を訴える外国メディア向けの記者会見を開いた。崔知事は「金剛山観光は国連対北制裁とは切り離すべき案件」と意見を述べた。(ソウル=李民晧)

―金正恩が指示した南側施設の撤去は南北協力に相反するようだが…
「昨年の今頃に金剛山施設を点検したが、1~2カ月ほど手を加えれば客の受け入れが可能になるほどきちんと維持されていた。北韓は金剛山から100㌔ほど北方にある元山葛麻地区を開発している。金剛山の既存施設は改修して使用し、新築する施設は北韓が使用するという形で両立できると考えている。」

―北韓は金剛山について、南北協力ではなく独自のプロジェクトとみなしているのではないか。
「金剛山を元山と合わせて1つの観光プロジェクトに作り上げたいという意思が感じられる。しかし、金剛山施設は北韓が現代峨山と50年間の事業権補償を約束していた」

―北韓は南北対話に応じていない。金剛山観光の再開を楽観視する根拠はあるか。
「南北対話はほぼ完全に断絶された状態だ。昨年の南北韓、米国間の会談から何も進展していない。(北韓は)南韓とは何もしないというスタンスだ。現在、複数のチャンネルを通じて対話再開に向けて努力しており、一部は再開される見通しだ。南側施設の撤去に伴い、金剛山観光は不可能になる。これに対し、北韓には慎重な検討が求められると思う」

―金剛山観光は韓国の行政命令によって中断された。韓国自ら再開すれば良いのでは。
「2008年、観光客(パク・ワンジャ氏)への狙撃死亡事件がきっかけで中断された。その後天安艦(爆沈)事件が起きると、韓国独自で制裁した。これは国連対北制裁以前に発生したものだ。法的には韓国政府が歩み寄れば再開は可能となる。しかし、米国と国連は北韓の核実験によって北韓全体を包括的に制裁対象としている。(これに対し李敬一・高城郡守は“国連安保理対北制裁決議案に金剛山観光制裁は明示されていない。韓国政府さえ腹を決めれば再開は可能だと思う”と語った。統一研究院によると、2018年に北韓を訪問した中国人観光客は120万人で、2017年に比べて50%増加した。江原道はこれに対し、制裁の実効性が喪失されているとして中国に対する北韓の依存を強くしただけだとアピールしている)」

―バルクキャッシュ、所謂大量の現金が北に流入することは制裁違反ではないか。
「旅行の際のホテル、食事、交通費は旅行会社に支払う。これは個人の支出であり、バルクキャッシュではないと考えている。現在も北韓を観光する140万人の欧州人と中国人は自身で旅行会社に費用を支払う。(伝えたいことは)南・北・米政権はホームランばかりを打とうとせず、スモールディールも必要だと考えて接近してもらいたい。金剛山観光については民間と自治体に任せれば良い。金剛山観光と北韓の非核化問題を切り離せば、数々の問題が解消しうると思う。」

―北韓は昔から「入北料」をとってきた。金剛山観光での1人あたりの支出とは。
「(金剛山観光企業人協議会会長・シン・ヤンス氏は)北韓における1人あたりの観光入場料としては1日あたり30㌦、2日では50㌦だが、それ以外の費用は発生しない。入場料がすなわち入北料だ。金剛山観光は現代峨山と49の協力企業が関わっている。施設利用料の95%は我々国民のものだ。旅行の経費のほとんどが現代峨山を通して回収される。」

―金剛山観光再開のため、江原道として準備していることは?
「高城郡を国連平和特別都市として宣布することを国連に提起したい。(仮称)高城平和特別自治市を作り、ここに国連機構を誘致し、国際的な安全保障と緊張緩衝地帯として造成するプロジェクトを推進する予定だ。(江原道は金剛山観光再開に備え、襄陽―元山間の航空路線、束草―元山間の2万㌧級クルーズ船運航などの稼働を準備している)

写真=19日、ソウルプレスセンターで開かれた金剛山観光正常化促進外信記者懇談会で、崔文洵江原道知事が発言している。


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