今月にも「ホワイト国」除外へ

規制対象1千品目に拡大か
日付: 2019年08月01日 00時00分

 菅義偉官房長官は7月26日、「実効的な輸出管理を行う観点から適切な措置だ」として韓国のホワイト国除外に関して日本政府の立場を説明した。ホワイト国から除外されると、食料品や木材などを除いた品目で「軍事転用の恐れがある」と見なされた場合、輸出規制がかかる可能性がある。輸出優遇措置除外の対象となっているのは、半導体核心素材の3品目だが、これが一挙に1000品目以上に拡大するものとみられる。

 日本が韓国に対し、半導体や液晶ディスプレイの製造に必要な感光材(レジスト)、エッチングガス(フッ化水素)、ディスプレイ用樹脂材料(フッ化ポリイミド)という3品目の輸出優遇措置の解除をしたことに伴い、両国政府の対立が激化している。
輸出の適正な管理に必要な措置だと主張する日本。元徴用工訴訟判決への経済報復だと反発する韓国。互いの主張は平行線をたどっている。
日本からの輸入が規制されることに伴い、韓国では半導体核心材料の国内製造への動きが始まった。ソウルブレインなど半導体製造企業がフッ化水素工場を秋にも稼働させる予定で、日本製品の代替ができるのではと期待されている。
サムスン電子やSKハイニックスなどの半導体企業大手は、フッ化水素を中国企業やロシア企業から調達する話し合いを始めている。韓国政府も、半導体材料や製造装置の国産化支援に、毎年1兆ウォンを割り当てる計画を立てた。
技術力の高い日本製品の代替はきかないとも言われるが、政府・企業ともに対応に動き出した。
韓国にとって懸念されるのは、軍事転用技術の輸出を緩和する「ホワイト国」待遇の見直しだ。ホワイト国とは、輸出コントロールが厳格で、世界の平和を脅かす製品を輸出しないと認定された国だ。今回、日本が韓国を「ホワイト国」から除外する理由は、日本の輸出品がホワイト国(韓国)を経由し非ホワイト国(北韓)へ輸出されているという疑念があるからだ。
ホワイト国から除外された場合、軍事転用の可能性が高い製品だけでなく、技術情報にかかわる品などに対しても契約ごとに経済産業省の許可が必要となる。電子部品や工作機械など「1000品目以上」の製品が対象になるとも言われる。半導体だけではなく、石油化学製品や自動車に関連する部品なども対象となる。
該当する製品などを許可なく輸出した場合は、外為法違反で罰せられることから、企業サイドも輸出に対してより慎重になることが予想される。
現代経済研究院が7月28日に発刊した「韓日主要産業の競争力比較と示唆点」と題する報告書によると昨年、韓国の産業で日本からの輸入依存度が90%以上のものは48品目で、総輸入額は27億8000万ドルと集計された。依存度基準で見ると、紡織用繊維輸入依存度が99・6%で最も高く、化学工業生産品は98・4%、車両・航空機・船舶と輸送機器関連品が97・7%などだった。これらの製品も輸出規制の対象となる可能性は高い。
一方、日本ではホワイト国除外の影響は限定的とする見方もある。ホワイト国は現在、27カ国。韓国は2004年に指定されたが、日本からの部材輸入が多い他のアジアの国・地域は含まれていない。日本との貿易量や貿易頻度の高い中国、台湾などもホワイト国に指定されていない。 つまり、ホワイト国を解除された場合、中国や台湾と同じ条件で韓日貿易を行えばいいだけの話なのだ。
日本政府は、輸出手続きを優遇する「ホワイト国」から韓国を外す政令改正を2日にも閣議決定する。政令の公布を経て、今月下旬にも正式に決定する計画だ。


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