朝鮮学校無償化を日本政府に勧告 国連子どもの権利委員会

国内外の視点の違い、鮮明に
日付: 2019年02月20日 00時00分

 国連子どもの権利委員会は日本政府に対し、朝鮮学校への差別を禁ずる勧告を行った。だが、果たして日本政府の方針を差別と呼べるのだろうか。日本政府と海外の認識の差は想像以上に大きい。

 国連子どもの権利委員会は8日、スイスのジュネーブで記者会見を行い、日本政府に対し「朝鮮学校は不当な差別を受けている。他の外国人学校と同じように扱うべきだ」と勧告した。
同委員会が指摘した朝鮮学校への差別とは、授業料支援を意味する。日本政府は2010年から「高校授業料無償化・就学支援金支給制度」を実施し、要件を満たす生徒に対して授業料を支援している。高等学校等就学支援金制度は一般的学校とはカリキュラム自体が違う、日本国内の外国人学校にも適用されている。しかし、朝鮮学校は適用外となった。
日本政府は「差別ではなく、朝鮮学校が法律の規定を満たしていないだけ」としている。
一方、法律の規定では無償化適用要件として、「文部科学大臣が定めるところにより、高等学校の課程に類する課程を置くものと認められるものとして、文部科学大臣が指定したもの」となっている。
そのため、「高等学校の課程に類する課程を置く」と考える朝鮮学校は反発、在日朝鮮人への差別だと強く主張。朝鮮学校の卒業生らは日本政府に対し複数の損害賠償訴訟を提起した。しかし、すべて敗訴した。
裁判では、公安や警察庁の調査と資料をもとに「朝鮮学校は総連とその裏にある北韓の影響下にある」と結論付け、「授業料支援対象外は不合理ではない」とした。
では、テロ国家である北韓の影響下にある朝鮮学校の無償化除外に対し、なぜ国連が今回のような勧告をするのだろうか。
ある関係者は「日本政府の視点と、外からの視点はまったく異なる。国連子どもの権利委員会は、子供への教育という一つの側面からしか見ていない。他方、日本政府の判断は朝鮮学校で行われている教育の内容から出されたものだ」と今回の勧告の背景を語った。海外には、朝鮮学校がどういうものなのか、という実情が認識されていない。
例えば、在日同胞社会への理解度が浅い韓国社会では、朝鮮学校が主体思想や金王朝への洗脳教育が行われる場所であることも知らない人が多い。そして、韓国メディアなどの反日イデオロギーに扇動され、朝鮮学校の無償化除外は、日本政府が同胞社会を弾圧している結果だと考えている人さえいる。
ある関係者は「政府や在日韓国人団体、メディアは国外に対して、朝鮮学校の実情をもっと発信していく必要がある」とする。
なお、国連子どもの権利委員会の勧告には法的拘束力はないが、日本政府は後続措置を同委員会に報告しなければならない。


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