認定こども園 来年4月開園へ

大阪市から認可 建国幼稚園
日付: 2018年07月31日 04時25分

 学校法人白頭学院建国幼稚園が、大阪市から幼稚園型認定こども園の運営者として選定された。名称は「認定こども園建国幼稚園」で、来年4月の開園を予定している。これまで主に在日韓国人の子女に向けた民族教育をベースに運営してきた学院だが、こども園の開園により本格的に「多文化教育」へと移行する見込みだ。

多文化教育へとシフト
 文部科学省は2015年春、就学前の教育、保育、子育て支援についての新制度「子ども・子育て支援新制度」をスタートさせた。共働き家庭の増加に伴い保育園の需要が高まる中、増え続けている待機児童問題の解消に向けて乗り出した格好だ。「認定こども園の普及」も新制度に組み込まれている。大阪市はこれを受け、最重要施策として待機児童の解消に向けた取り組みを続けてきた。これにより、同市における今年4月1日現在の待機児童数は前年度4月1日から258人減少し、67人に抑えることができた。また、前年度までの厚生労働省旧基準の比較では、17年4月1日時点の325人から288人減少し、37人となった。
建国幼稚園がこども園への移行を検討し始めたのは、文科省の新制度がスタートした約3年前だ。新制度に基づく園運営が安定してきたことで今年3月、市に対して19年4月開園分の予備申し込みを行った。市の審査は6月に行われるが、準備期間が短い中、提出書類の煩雑さと種類の多さに苦慮したこともあった。今年7月、市から幼稚園型認定こども園の運営者として選定され、事実上こども園の開園が決定した形となった。
こども園開園後は、2歳児から5歳児までの28人を受け入れることが可能となる。全国的に待機児童が最も多い年齢は0歳児から2歳児までであり、園は2歳児の保育実績もあることから、「初年度から相当数の人数が埋まるのではないか」と見込んでいる。
一方、開園後は従来の運営体制から大きく変わる点も多い。
まず挙げられるのが、職員の勤務体制だ。認定こども園は共働き家庭に向けた保育園の機能を有するため、職員の勤務時間が一定ではなくなる。開園時間は朝7時半から午後6時半までと長時間に及ぶため、シフト制への移行は避けられない。これまでのように
入園者は市が選考
職員が土日や夏休みを一斉に確保することも難しい。
また、幼稚園利用者とこども園利用者では、子どもたちの入園プロセスも異なる。これまでは園が直接入園希望者の選考を行ってきたが、こども園の場合は利用者の収入や勤務状況などを総合的に判断し、市が選考を行うことになる。
中でも園が最も重要とする変化は、教育方針の転換だ。これまでは主に「民族教育」を掲げ、在日同胞の子女を中心に受け入れてきたが、こども園の利用者は地域住民が対象となる。
現在、園には日本国籍者や二重国籍者も在籍しているため多文化教育へとシフトさせているが、一般からは「韓国人しか入園できない」と誤解されているケースが多い。園は今後、教育方針を「多文化教育」へと本格的にシフトさせ、地域へのPR活動を積極的に進めていく方針を示している。
こども園の開園について学園側は「待機児童の解消と、地域社会の福祉に貢献したい。同時に、園の運営も時代に合った形に変えていかなければならない。多文化教育への流れは避けられない。こども園の開園を機に、多文化理解が進むことを願っている」と語った。
こども園開園の正式決定は今年12月を予定している。


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