朝総連衰亡史(88)愚かな妄想や洗脳からの脱出は故人の知能順

日付: 2018年07月19日 06時50分

 朝総連の各級組織が金正恩の教示を奉り、また24回全体大会の決定を貫徹するための大会を開いていると言われる。ところが、何を奉るのかが確かでない。平壌の金正恩自身がシンガポールでトランプ米国大統領と合意した「非核化」の約束を守るかどうかすら人民たちに確実に言えない状況ではないか。
「非核化」はやるのか。今回もやはり騙しで時間稼ぎなのか。もっとも、平壌側は日本に対しても「非核化」を約束した。日本社会党や労働組合などの親北勢力らに対して、東アジアの非核地帯化だのを宣伝してきたのだ。金日成は、1990年9月、党のテロ担当の金容淳に署名させた、朝鮮労働党、日本社会党、自民党の3党共同宣言でも、地球上で核の脅威はなくなるべきと認めた。
平壤の首領・金正恩が一体、在日同胞たちの未来に何を与えられるというのか。朝総連は、国家に、政府に望むもの、期待するものが何か。朝総連は首領に何を望み期待していのか。無条件の服従が、本当にあなた方の生きがいなのか。それで、朝総連のあなた方は、この無条件の忠誠を死ぬまで保つ自信はあるのか。それが子孫と祖国のためになると本当に思うのか。
このような現象は、2週間前に処刑された麻原彰晃とオウム真理教の信者たちと同じではないか。朝鮮新報をはじめ、韓国の一部の従北も平壌へ修学旅行を行った神戸朝高生が帰日のとき関西空港で北からのお土産を押収されたと連日、抗議活動を展開している。税関で贈り物を押収された学生たちには気の毒だが、この問題でそう騒いでいいのかを考えて見よう。
昨年死亡した米国人の大学生ワムビア事件を考えてみよう。この事件は、今ワムビアの遺族たちが北を相手に訴訟をしている状況だ。当然だ。彼は、平壌でホテルに飾られたポスターを一枚はがしたために逮捕され拷問され、長期刑を宣告された。彼は廃人となって死亡直前に故国に戻されたが、すぐ死亡した。首領体制の北韓は、平壌空港で彼が持っていたポスターを回収(押収)するだけでも十分だったが、彼を逮捕して最終的に死なせた。
北では誰でも聖書を持っているのが発覚したら、裁判もせず、直ちに政治犯収容所に送られる。その収容所で死ぬ。「主体教」の他は絶対に許されないからだ。それだけか。南朝鮮のビデオを見たり、所持したことが発覚しても政治犯として処罰される。米国の歌や南朝鮮の歌を歌っても処罰される。南朝鮮の物品を持っていても運が良ければ没収されること終わる、運が悪ければ強制収容所に送られる。シャツに英語の文字があっても、非社会主義グルッパに摘発され処罰される。
逆に首領のバッジをつけなけいと処罰される。首領の写真を丁寧に奉らないと政治犯となり、うっかり首領の写真や絵でも踏んだら直ちに強制収容所行きのだ。首領に不利な話をすればそれで政治犯収容所行きだ。これらの恐怖は、英国から亡命した太永浩公使の自伝に詳細に記述されている。
つまり、朝総連は、そして朝鮮学校は、このように危険な所へ学生たちを修学旅行として送ったのだ。日本当局を糾弾する前に、小説『1984』の世襲独裁体制の北韓を、いわゆる「共和国」と言いを修学旅行先にしたことこそ無謀だったのではないか。
朝総連は韓国内の文在寅政権を支持する従北勢力と連帯して日本を糾弾している。本当に情けない。韓国を「反日国家」にすることができると想像するが、それは妄想だ。韓国国民の7分の1以上が毎年日本を訪問する。韓国社会に反日感情は存在しない。あるのは平壌側が植え付けようとする反日イデオロギーだ。
この頃、金正恩が地方視察のときよく怒るらしい。力のない部下や人民に怒る暴君に従うことは愚かさを越えて自殺行為だ。金正恩が日本に来て在日社会を現地指導すると想像して見ろ。金正恩が朝総連を賞賛すると思うか。朝総連はこの50年間、その勢力が10分の1になった。賞賛でなく、叱られるはずだ。もちろん、朝総連がこう消滅に向かう最大の原因を提供したのは、平壌の首領だ。
ポルポトは、社会主義の理想を実現するため3年間で、カンボジア人民の4分の1程度を殺した。金日成金正日金正恩も70年間、延べで計算すると、人民の3分の1程度を殺した。
神戸朝高生の修学旅行事件を見ても洗脳から目覚めるべきだ。偽と妄想、洗脳からの脱出は知能の順と言われる。        (つづく)


閉じる