ヘイト講演会、中止に 川崎市

市民の力を発揮
日付: 2018年06月06日 00時00分

 ヘイトスピーチを許さない市民の力が示された。3日、川崎市内で行われる予定だった講演会は午後2時40分ごろ中止のアナウンスが流れ、約400人の市民からは拍手がわき起こった。

 民団神奈川県本部、同川崎支部などは5月30日、川崎市教育文化会館で6月3日に行われる講演会がヘイトスピーチに該当する恐れがあるとして、福田紀彦川崎市長に宛てて会館の使用不許可を求める申入書を提出した。
この日は、民団中央本部人権擁護委員会の李根茁委員長をはじめ、金昌奎・神奈川県本部副団長、朴容正・川崎支部団長ら6人が同行した。
ヘイトスピーチが懸念される講演会は、「在日特権を許さない市民の会(=在特会)」などとつながりのある瀬戸弘幸氏が計画したもの。主催は任意団体「ヘイトスピーチを考える会」で、これまで同市で2回の講演会と勉強会を行った。
申入書では、同市で昨年施行された「ヘイトスピーチ解消推進法」に基づき、「公の施設利用許可に関するガイドライン」が策定されたことを指摘。その上で、同会による講演会は、ガイドラインの「言動要件」「迷惑要件」に充足するとしている。
さらに、ヘイトスピーチが「他の利用者」における「教育文化」の向上・普及の目的に反し、その趣旨を汚し損なうものとして、同会による施設利用の不許可を強く求めた。
川崎市では今年3月31日、市が策定した市立公園や公民館など公的施設でのヘイトスピーチを事前規制するガイドラインが施行された。他の利用者への危険性が明らかな場合、施設利用の不許可と取り消しが可能になる。しかし、取り消しの決定は他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険が明白な場合に限定されており、判断の公平性や透明性を担保するため、第三者機関に事前に意見を求める必要がある。
結局、講演会当日の3日、市民の抗議で中止になった。同日午後2時40分ごろ、市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」のアナウンスが響き、約400人の市民から拍手がわき起こったという。


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