朝総連衰亡史(77)残酷非道な暴君に忠誠を誓う朝総連の全体大会

日付: 2018年04月11日 00時54分

 トランプ大統領との会談に恐怖を感じた金正恩が生き残るため必死の様子だ。平壌側は金正恩の中国訪問によって「朝中親善が新しい段階に入った」と報道している。だが、その内容は、中国側が金正恩を歓待し、「伝統的な朝中親善関係」の継承と発展を確認したということだ。要するに、金日成・金正日時代に戻ったことを発展と呼んでいる。
労働党は、米国の攻撃を恐れた金正恩の豹変を正当化しているが、中国側は習近平の発言をメモする金正恩の姿を再三流している。自分が主宰する会議で居眠りするか眼鏡を拭いたという理由だけで最高位幹部を残酷に処刑してきた金正恩としては屈辱的な場面だ。
南北韓関係でも金正恩は、自らの脆弱な立場をさらけ出している。金氏王朝の神々、これまで雲の上の存在だった「最高尊厳」の家族が舞台に上がって、南朝鮮の芸人たちと握手をしてこそ体制維持が可能な現実を世界中に見せている。
韓国芸術団の平壌公演を金正恩と李雪柱夫婦が参観した当日の4月1日、金与正が指揮する党宣伝扇動部は、労働新聞に「矛盾と対立の激化は、資本主義の必然の産物」という題名の情勢解説を書かせた。「資本主義の文学芸術」が「勤労大衆を奴隷化することで決定的な役割をなす」「資本主義社会の小説、映画、音楽、ダンス、美術などはすべて腐ったブルジョア式の生活様式を流布し、人々を堕落させ、彼らの階級意識を麻痺させる」などと批判した。そして「これは自主性を指向する勤労大衆の要求とは完全に背馳する」と警戒した。
平壌の官営媒体は1日の公演の後、「『春が来る』という公演が行われた舞台には、南側の有名な人気俳優たちが出演し、自分たちの愛唱曲を熱唱した」とのみ紹介し、曲名も報道しなかった。本当に卑劣で苦しい言い訳だ。金正恩が取り締まってきた「韓流文化」を、金氏王朝の存続のための戦略上の必要に応じての措置とはいえ、やむを得ず公演せざるを得なくなった、気まずい場面をごまかすための措置だった。
北側は柳京鄭周永体育館での南北芸術団の聯歓(合同)公演も簡略に報道した。朝総連も党の方針に従って、韓国芸術団の平壌公演を無視した。必要なときにだけ、わが民族同士や南北交流を叫ぶ彼らの本性がまた明らかになった。もっとも、次の記事を見れば、朝総連自身も危ない。
金正恩が韓流文化をどれほど恐れているかに関する北京発の報道があった。韓国のインターネット媒体の自由日報の4月4日付の記事だ。北韓事情を詳しい中国内の朝僑たちの証言によれば、金正恩は2010年以降、つまり自分の時代が始まってから、韓国ドラマや歌を密かに楽しんで摘発された北韓住民をなんと1000人も処刑したという。2013年の11月3日に元山など7つの都市で80人余りが一度に公開処刑されたという。1959年の北送事業以降、数多くの北送者が収容所に送られたように、朝総連も北韓にいたら、「韓流」粛清でやられたはずだ。
朝鮮新報の4月6日付が韓国で行われる「#Me too」を報道した。朝鮮新報は、被害を生む土壌となっているのは家父長制に基づくジェンダー構造だと報道した。失笑せざるを得ない。「積弊清算」の嵐の中で、報道された加害者たちはほとんど、文化権力を独占してきた「左派文化人」や「左派知識人」たち、つまり「ロウソク勢力」であるのを隠している。
もし、北韓で「Me too」の告発が可能になればどういうことが起きるだろうか。多くの党幹部が告発される。自ら金日成民族を自任する朝総連は来週、太陽節(金日成誕生106周年)を祝う大会を開く予定だ。金日成と金正日には多くの女性がいた。人民は南朝鮮の歌を歌っても、些細な不倫でも批判され、処罰されるが、首領たちは一夫一妻制に縛られない。
首領たちは「喜ばせ組」と南朝鮮の歌を歌っても、これを告発する者もない。いや、人民は首領たちの私生活に関心を持ってはならない。そのため、外国のメディアらが首領の私生活を暴き、侮辱しても首領の権威を保護することができない。実際に朝総連の機関紙は一度も首領の子どもについて報道したことがない。言及そのものが許されない。日本のメディアが首領の私生活、特に女性問題で「尊厳」を冒涜しても朝総連は一度も反論しなかった。
新学期を迎えて朝鮮学校護りを訴える朝総連は、来月の全体大会を契機に新たに金正恩に忠誠を誓っている。女スキャンダルにおいてすら首領の尊厳が護れない朝総連が、忠誠をどう尽くせるだろうか。
(つづく)


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