朝総連衰亡史(76)朝鮮学校の無償化闘争と金正恩・習近平会談

日付: 2018年04月04日 00時00分

 大阪高裁は3月20日、朝総連側が提起した高校無償化支援金と補助金要求訴訟に対して、原告・朝総連側の敗訴を判決した。対して、朝総連側がこれに激しく反発している。朝総連は、国際人権法まで持ち出して日本当局を批判、非難している。ところが、この国際人権法の適用と保護を受けねばならないのは、人間の基本権が剥奪されている北韓住民ではないだろうか。
自由な社会に住んでいながら、自分たちの自由と権利をすべて独裁者に自ら捧げた朝総連が、日本の司法当局に対して、国際人権法を云々するのは理解し難い。「主体の国」では、国民の権利が認められていない。いや、人間として考える能力と権利を自ら放棄し、首領のための道具、党の部品として生きることを幸せと思う者らが、金正恩体制に制裁を加えている日本当局に対して、金正恩を庇護するのは倒錯的な行動だ。
日本政府が「朝鮮学校」を、正常な教育機関として認めない理由は、朝総連と朝総連学校が極端な個人独裁体制に服務しているからだ。法は公正に適用せねばならず、法律の一部の条項を切り出して自分たちの都合に有利に解釈する行為は、法治主義の保護を受ける資格がない。
北韓は社会主義の無償教育を自慢してきた。これまで首領が163回も労働党の在日支部に教育援助金を送ってきたと自慢するが、なぜ朝総連学校の教育を無料で実施できないのか。日本政府に無償化資金を要求するのは結局、日本国民になるためのようなものにするのではないか。
もっとも、無償という「社会主義福祉」は、人民(国民)を怠惰で面従腹背の人間にする。主体思想と首領独裁論は、すべてを領首領の指導と配慮に依存する奴隷人間を作る。
そうしながら、朝総連は内外に対し、「権利は自力で勝ち取るもの」と叫ぶ。ところが、その言葉は平壌で、首領の一人独裁に立ち向かうとき、妥当な言葉・スローガンだ。
平壌の労働党とその在日支部である朝総連が、金正恩の訪中を大々的に緊急報道する。金正恩が電撃的に訪中したのは、国際社会の非核化圧力のため北韓が苦境に陥った状況から脱出するためだった。ところが、平壌側の発表は、金正恩がなぜ電撃訪中したのかにはまったく触れていない。北側の発表は訪中の本質ではなく、訪中行脚の些細なニュースだけを大々的に伝えた。
金正恩は列車で中国へ行った。外観では同じ列車二組が走った。列車を利用したのは、国連の対北制裁を回避するためだった。金正恩は専用列車の半分を一人で使う。寝台車、会議室、接見室、食堂車などを一人で使用する。この専用列車は平壌で使用する金正恩の1号専用車も運ぶ。金正恩の乗用車は、国際的な制裁の状況で輸入したドイツ製の最高級防弾リムジンだ。国際的制裁をいくらでも潜り抜けられることを誇示した。
中国側は、双方が「虚心坦懐に協議」したと発表した。「虚心坦懐」という表現は、核問題も話し合ったという意味だ。中国外務省は中朝が「韓半島の非核化」を段階的に推進することにしたと発表した。平壌側は首領の訪中のニュースを伝えながら、核問題については、まったく言及しなかった。だが、北韓が本当に核廃棄の意思があれば、「先廃棄後補償」ができない理由がない。それを必死拒むのは結局は決して放棄しないという意味だ。
そもそも金正恩と習近平は悪党だ。奴らは人民の血をすする。習近平と金正恩の会談は、悪党が悪党を助ける場面を世界中に見せた。それは社会主義や全体主義の独裁体制で可能なことだ。任期のない終息独裁者同士、専制絶対王朝の君主の間での外交、いや、独裁者同士の交際だ。
習近平は、国連人権理事会が国際刑事裁判所に付託を求めた暴君に超豪華な接待をした。金正恩のための晩餐会では一本で2000万円もする珍しい茅台酒が提供されたという。習近平がこの茅台酒を金正恩にもてなしたことに対し、中国内では非難が起きている。当然だ。中国の国民の3分の1以上である4億6800万人が世帯当たり1日2ドル未満で暮らしているのに、ならず者国家の独裁者と贅沢を楽しむのが果たして、人民のための体制と言えるか。
そして、このような行動をする中国が、国際社会の対北圧迫に真剣な参加を期待するのは無理だ。トランプ大統領は、習近平のこの露骨な挑戦に対して直ちに制裁措置を講じた。米国当局は、今後、米国入国ビザ申請時にSNS、メール、Facebookなどを申告するようにする方針だという。
金正恩に忠誠を尽くした者らは、米国入国を諦めねばならなくなった。(つづく)


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