金正恩の中国訪問によって韓半島の新冷戦の構図が一層明確になった。長期独裁体制を構築した習近平は、北韓の非核化のための米国の努力を拒否した。習近平と金正恩は「韓半島の非核化」という詐術で、韓半島から海洋文明(米国)を駆逐しようとする。
金正恩は、体制崩壊の危機に瀕している。今月は文在寅と、来月にはトランプ米大統領と会談が予定されている。金正恩にとって文在寅は扱いやすいが、米国は全然違う。現在として米朝首脳会談が開かれるかどうかも確信できない。金正恩は、米朝首脳会談が霧散するか、決裂される状況に備えて北京を訪れた。
共産党独裁の中国は「韓半島の台湾化」を模索してきた。今、トランプに圧迫されている習近平は、金正恩の苦境を最大利用すべき立場だ。今まで北韓を庇護してきた中国は、米国が要求する今すぐ北の「非核化」でなく、「韓半島の非核化」を、それも段階的措置を支持すると宣言した。
共産党独裁体制が生んだ矛盾を「中国夢」をもって抑止、管理せねばならない中国は、米国への挑戦を決めた。任期が決まっていない独裁者たちは、数年ごと選挙をする自由民主国家を相手に「時間稼ぎ」戦略を駆使する。習近平は、金正恩の悪癖を増長し、この暴君を手厚く歓待することで、文明社会と自由民を愚弄する。中朝が主張する「韓半島の非核化」は虚構だ。共産主義や全体主義独裁者との「合意」は結局、破棄され紙屑になる。
「民衆クーデター」で権力を奪取した文在寅は、核武装した北韓を容認する。主思派・夢想集団は、核武装した北韓と核のない韓国の不平等な関係を自ら作り、韓国を中国と同じ社会主義体制にしようとする。これは文政権が強行している「社会主義憲法制定」の試みから明確だ。これは韓国を否定し、安保を破壊する反逆を超えて文明的生き方を破壊する野蛮への退化だ。
文在寅が2カ月後国民投票を試みる「改憲案」は、三権分立も、公正な裁判も、軍隊も放棄する国家解体・自殺だ。改憲推進は宮廷クーデターだ。主思派・ロウソク集団は、金正恩に起死回生の機会を与えた。文政権は当初から平昌オリンピックをこの作戦に悪用した。北側が望む韓国戦争の終戦宣言と平和協定も南北首脳会談で議論する。
文在寅は、「北核は自衛用」と言った盧武鉉の認識と路線を踏襲している。文政権は今、間違った考え、間違った選択、間違った行動をしている。不確実な状況を作る者は問題解決の意志がない者だ。韓国は中国と一緒に行けない。
文在寅政権は、新冷戦でコウモリのように二股をかけている。文在寅夢想集団は、経済を口実に中国との密着を正当化しているが、経済と安保は不可分だ。文在寅は、韓米同盟維持の踏み絵であるTHAADの配備で、同盟軍の安全を無視した。文在寅は米国の敵の方に立つことにした。
トランプ政権は、北核を完全廃棄し、中国共産党の挑戦を粉砕するのが目標だ。北核問題は妥協や取引の対象でない。トランプ大統領は、北核阻止のためなら軍事力の使用を辞さず、中国との全面経済戦争も辞さない構えだ。トランプ大統領は、中国企業の資産を凍結する国際緊急経済制限法(IEEPA)の検討を指示した。FTA、外国為替、関税などを通じて韓国を圧迫している。韓国に、南北首脳会談後、韓米FTA改正の結論を下すと最後通牒をした。
韓国は21世紀の新しい冷戦でも主戦場だ。北韓の非核化を妨害する中国や習近平は韓国民の敵だ。
「韓米同盟」を護ることは、自由を護る道だ。韓国は海洋文明の米国と戦争をしていない唯一の国だ。韓国は、日本と共に中国共産党と戦わねばならない。日本社会も、韓国の右派と一緒に戦うことを宣言して欲しい。今は奮起する時だ。今行動しないと、韓国も日本も自由を護れない。