朝総連本部の建物に拳銃が発射された事件(2月23日)に対して、朝総連は連日、抗議活動を展開している。朝総連などは日本政府の責任を追及すると騒いでいる。朝総連の論法なら、朝総連の建物に銃撃が発射された事件の二日後、ソウル入りした金英哲こそ殺人罪で処断されるべきだった。韓国民の多数は当然、金英哲の処罰を要求した。
金英哲は天安艦を沈没させて韓国海軍46人を殺した。延坪島を白昼、砲撃して軍人と民間人を殺し、施設を破壊した。日常的に暗殺やテロを指示してきた者だ。それだけでなく、ハッキング攻撃で韓国と外国から巨額を盗んだ犯罪者だ。このすべては、国連安保理が認めた事実だ。
テロリスト(金英哲)の指示を受ける朝総連は当然テロ集団だ。そして朝総連は平壌に行けば首領のバッジを胸に付ける。このテロ集団が日本政府を追及するとは全く呆れる話だ。
文在寅の対北特使が平壌に行って金正恩に歓迎された。金正恩が労働党本部で文在寅の特使を迎えたのは驚くほど象徴的な出来事だ。今まで労働党の在日党である朝総連の代表団すら労働党の行事には参加しても、労働党本部で公式に歓待された例は知られていない。鄭義溶と徐薫など特使が党本部で歓待されたのは、共産主義者の文在寅政権が連邦制のパートナーであることが公に認められたという意味だ。南労党の復活だ。そして朝総連は平壌から重要性が落ちる存在になることを暗示する。
もちろん、文在寅は、このように待遇されるため渾身の努力をした。文在寅は、後に反逆者として処罰されることを覚悟し、平昌五輪の開幕式レセプションで、金日成の革命戦士である申栄福を尊敬すると宣言した。金正恩の特使を迎えるため、青瓦台に急遽、申栄福の文字を装飾して、その前で金与正など記念写真を撮った。文在寅は、やはり金日成工作員だった尹伊桑を称えるためベルリンから尹の遺体を統営に移した。統営の「統営国際音楽堂」を尹伊桑音楽堂に変えている。
尹伊桑の音楽は陰湿だ。北で尹伊桑の音楽が本当に好きな人がいるだろうか。尹伊桑は5・18光州暴動を映画化した『君のための交響詩』の音楽を担当した。この映画は、金日成の茶目っこの黄晳暎が統戦部の指示を受けて北韓作家たちと一緒にシナリオを書いた作品だ。光州暴動は、朝総連の活躍によって世界に広く知られるようになる。ところが、光州の「5・18有功者」たちは、自分たちが有功者であることを極力隠す。朝総連も彼らの革命活動をひたすら隠す。彼らはなぜ誇らしい「革命闘争」や「民主化闘争」の経歴を隠すのだろうか。
朝総連は北韓に行けば活動の自由などない。上部に自由を要求することもできない。ところが、平昌では応援など自由を享受した。なのに、朝総連は韓国が自由のない暗黒社会のように謀略、宣伝してきた。自由社会で生きるのがよいか、監視される独裁社会で住むのが良いか。ところで、朝総連は公に金正恩が支配する統一を支持している。だから朝総連は自由韓国の敵、民族の敵だ。
平昌の後、文在寅と金正恩合作の特使交換の詐欺を喜び、これを称える反逆勢力が少なくない。特に、従北の元祖である朝総連の動きが目立つ。しかし、反国家団体や利敵団体など反文明勢力の正体と所在が明確になるのは悪くない。
朝総連は、平壌の指示で「日本軍性奴隷」云々のキャンペーンを続けている。その一方で、今の中国で人身売買される数多くの朝鮮女性は知らないふりをする。豚一匹の値段で売られている彼らは朝鮮女性でないのか。そして性奴隷を言うなら、北の首領のための「喜ばせ組」も性奴隷ではないか。
平壌側は、米国が「朝鮮の平和攻勢に押されて」対話を望んでいると主張する。平壌側は「朝鮮半島の情勢を戦争直前状態に追い込んだ過ちを反省し無謀な対決政策を止める決断を下さない限り、対話の機会は与えられないことをトランプ政権は肝に銘ずるべきだ」と寝言をいう。
さて、金正恩は今のところ、南から密かにお金をもらって特使と親書を交換したが、文在寅と金正恩が交換した親書も遠からず、いつでも紙屑になるはずだ。
朝総連と労働党は「3・1人民蜂起」99周年を迎え、社説や論説を発表した。日本に併合されて9年目に「人民蜂起」が起きたのに、植民地35年の二倍を超えるまで、日本の武断統治よりも野蛮な暴圧体制の北でなぜ人民蜂起が起きないのか。99年前に起きた「人民蜂起」が、北で起こらねばならない。
(つづく)