朝総連衰亡史(70)朝総連の犯罪と破廉恥を増長してきた日本人たち 

日付: 2018年02月21日 00時00分

 平壌側の宣伝扇動攻勢が、そして朝総連の宣伝活動が平昌冬季オリンピックをきっかけに俄然活気を帯びてきた。労働党の宣伝扇動部第1副部長の金与正が訪韓団に参加しただけに最善の努力を傾けねばならない状況だったはずだ。北側は、公式的には金永南を代表としたが、金永南は、TVカメラの前で金与正に丁寧に礼を尽くした。北韓がさすがに「白頭血統」が支配する封建王朝体制であることを確認してくれた。
知性を持たない動物界では血統に意味があり得る。だが、人間に対しては先天的な運動能力の面では、多少意味があるかも知れなくても、身分と階級を世襲していた封建時代ではない、現代で「血統」を強調することがどれほど前近代的な行動か!
ところで、首領が統治する首領独裁体制、そしてプロレタリア独裁体制では、いまだ出身成分、つまり、「血統」が強調されている。当然、朝総連でも出身成分が強調される。ところが、出身成分が強調される体制がどうして民主的であり得るのか。
血統と出身成分を優先させる朝総連が日本社会でまだ健在しているのは、日本社会の健康度を考えるようにする。もちろん、このような前近代の組織が生き残っているのは、これらを支援する勢力があるからだ。
実際、日本社会には、平壌の金日成王朝の代弁人の役割をなしてきた日本人が多い。彼らの中には、当初は善意で朝総連に同情し、支援し始めた場合もある。だが、時間が経つにつれ、金氏王朝と朝総連の巧妙な策略にはまり、彼らの宣伝道具として利用されるようになった。
このような日本人たちは、朝総連が朝鮮労働党の日本支部である事実を知らず、朝総連や朝総連の別働隊である韓統連と付き合い、彼らの頼みや要求に応じて、いつの間にか自分も「従北」になってしまった日本人が少なくない。
このような日本人たちは、朝鮮労働党とだけ付き合ったので、金氏王朝と共産主義が偽りと憎悪でできていることを感じなくなり、自分が連帯し支援してきた勢力の主張がすべて嘘であることを自覚していない。
こういう人々は数十年間、金氏王朝に騙され続けてきた。「主体思想」が金日成主義であること、金日成が言い放ってきた「北朝鮮は核武装をする意志も能力もない」「北東アジア非核地帯化」「朝鮮の自主的平和統一主張」「大韓航空機空中爆破テロ」と「ラングーン爆弾テロ」「日本人拉致」などは、すべて韓国側の自作劇だといった主張や宣伝がすべて嘘であることが明らかになっても、自分を騙し謀略してきた勢力に対して憤怒せず報復もしない。
野蛮と独裁を支援してきた彼らは、時代の変わりでメンバーは変わったが、今も存在している。彼ら、政治家、学者、ジャーナリスト、NPOの活動家、文芸人、体育人などは、普段はほとんど目につかない。
平壌側は彼ら自身、つまり金氏王朝の保護膜となるこの日本人たちを長年に渡って獲得し管理してきた。朝総連の幹部たちが平壌の指針を受けて管理するが、中には、金日成が直接乗り出して引き込んだ人々もいる。主体思想国際研究所のような前衛組織は体系的に作られた。
平壌側は彼らを管理するため莫大な資金を費やした。日本の景気が好況を謳歌したときは、政治家たちに選挙のとき、2~3000万円単位がばらまかれたという。平壌の招請外交(招待工作)の対象となった人たちは大体、特別管理対象となった。
北側は、日本を対韓国工作基地にするために、政界工作にも力を入れた。その中でも有名だったのが、日本社会党を中心とした親北、従北勢力だった。盧泰愚大統領の時、日本人を拉致した北の工作員を政治犯(良心囚)であると釈放を要求する手紙を送った革新政党の恥ずかしい行動は教訓とすべきだろう。当時、日本の第1野党だったこの政党は所属国会議員全員が、朝総連が作成した文書に署名して韓国政府に提出した。
大韓民国大統領宛の書簡は、ある雑誌のスクープで公開され、その政党と平壌との盲目的な癒着の実像が暴露された。その政党は間もなく有権者の審判で歴史の彼方へ消えた。
彼らが救おうとした北の工作員たちは、非転向長期囚として金大中によって北に送られたが、信念の化身と称賛された彼ら非転向長期囚たちも、北へ帰った後、いつの間にか皆消えた。この「非転向長期囚‐良心囚」の救援に全力を尽くした朝総連は今、彼らが救った革命闘士‐非転向長期囚たちに会えない。その消息を聞くことも訊くこともできない。このような無意味なことのため、朝総連は今も、汗をかいている。
(つづく)


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