平壌で先月の24日、「共和国政府」、政党、団体らの連合会議の呼びかけ文というものが発表された。金日成が6・25南侵戦争の意図を隠すため、金九や金奎植などを平壌へ呼んで籠絡した「南北連席会議」から70周年に際しての政治攻勢だ。北側は、非核化は拒否し、韓米連合訓練の永久停止を要求した。朝総連は平壌の扇動攻勢を支持する南昇佑副議長人の談話を発表(1月27日)し、「反米聖戦」を誓った。
ところが、この反米聖戦の誓いから1週間後、北の李容浩外務相が国連事務総長に、米国との衝突回避を願う書簡を伝えた。文在寅と平昌オリンピックを利用して、米国の武力行使を止めようとする策略だ。
戦争は悪で平和は善なのか。労働党と朝総連が急に平和を言い始めるからおかしい。核戦争と「ソウル火の海」を脅してきた奴らが平和を云々するからおかしい。ところが、彼らが言う平和とは何か。元々「戦争」の反対は「平和」でない。戦争の反対は「降伏」だ。戦争を準備してきた者が平和を言うときは警戒せねばならない。
今週、平壌では酷寒の中、人民軍創設70周年の閲兵式が予定されている。ここ40年間も続けてきた「朝鮮人民革命軍」創設記念日(4・25節)を突然、40年前の「2・8節」に戻した。もちろん、人民軍は人民の軍でない。労働党の軍でもなく首領の軍隊だ。要するに私兵だ。さて、北では1996年から「4・25節」を「国の祝日」になって、軍も一般住民も二日間休んだ。
この「4・25節」を捨てることは、金日成の革命神話を否定することだ。父や祖父の革命歴史を否定することだ。「2・8節」は、スターリンの指示を受けて人民軍が南侵準備を完了したことを宣言した日だ。それで、「2・8節」への復帰は、金日成が韓国の李承晩よりも先に平壌に傀儡政権を立てたという告白だ。
トランプ米大統領が1月30日、米議会での年頭の一般教書演説で、脱北者のジソンホ氏を紹介した。トランプ大統領は、北韓住民を圧政から解放することを約束した。脱北女性たちが中国で人身売買に遭わないように努力すると約束した。軍事力を使用してでも北韓住民が人間らしく生きるようにすると誓った。
北韓全域に3万2000個以上ある首領の像を進んで崇拝する者たちは、人権を享有する資格がない。虐殺者・殺人魔政権に忠誠する文在寅と朝総連は法廷で裁かれるだろう。
「今年を祖国統一史において永遠に輝く大転換、大事変の都市として輝かせよう」という朝総連の主張は間違ってはいない。今、韓半島で戦争が起きないよう願う者は、金正恩と文在寅など、左翼既得権勢力だ。中国共産党も同じ。韓半島に住む大多数の住民は戦争をしてでも二世代以上続いている金氏王朝の暴圧体制が終わるのを願う。北の共産全体主義、封建暴圧体制の終息を望む。そうなれば、「主体年号」も消え、首領のミイラに参拝しなくても良く、酷寒の中で閲兵式をしなくても良い。その時が遠くない。
韓国にきた脱北者の数が、すでに在日朝総連(朝鮮籍者)を上回る。脱北者たちは、韓国に入国すると、まず在北家族を韓国に連れて来る準備をする。当然だ。ところが、朝総連は在北血肉を救出しようとしない。
韓国はもちろん、日本と中国も、韓半島有事の難民対策を樹立している。周辺国が北を脱出する難民対策を樹立しているのに、朝総連は全く無関心だ。自分たちの力で在北家族が救えるのに、だ。
朝総連の中でも昔は資金力で在北血肉を救おうとした人々がいた。在北人質を救うため巨額を首領へ納めた場合もある。間もなく大動亂が始まる。北送した血肉を救おう。在北血縁も連れてこなく統一を云々する者は偽善者だ。
先週、朝総連の活動家が古物営業法違反で日本当局に逮捕され、東京都本部が家宅捜索を受けた。朝総連が不法行為に強制調査を受けたことは、「共和国」の恥であるはずなのにそうでもないらしい。金を儲けて組織に上納せねばならないからだ。
朝総連は首領に搾取されることを当然と考えている。それで、いまだ搾取されつづけている。一体、朝総連本部が管理していた「朝・朝合弁事業」はすべてどうなったのか。
平昌オリンピックの見物どころでない。経済的な余裕があれば、北に人質として捕らえられている親族を自力で救出すべきだ。脱北者たちが北の家族を救出するのに、日本で良い暮らしをし、朝総連には献金しながら北の身内を見殺しにするのは人間と言えない。(つづく)