朝総連衰亡史(68) 平昌冬季五輪関連南北間の合意を白紙に戻そう! 

日付: 2018年01月31日 00時00分

 金正恩が「新年の辞」で平昌五輪参加問題に言及した後、騒がしく展開してきた対南宣伝攻勢が、やはり一カ月で推進力が落ちた。北では、首領が決めれば無条件貫かねばならないといるが、韓国は事情が違う。文在寅・主思派たちは平壌側と心臓を共有しているから、金正恩の横車にも機嫌を合わせようとするかも知れないが、韓国国民は権力者に簡単に従わない。平壌では21世紀の紅衛兵であるロウソク暴民たちに大いに期待している模様だが、暴民の数も絶対多数でもなく、彼らもいつでも変わり得る気まぐれたちだ。
平昌オリンピック会場の「事前チェック」のためソウルを訪れた玄松月の贅沢な身形が注目された。玄松月の身分は軍の大佐でかつ党中央委員会の候補委員と知られている。そして玄が率いるモランボン楽団も、三池淵管弦楽団も全員が軍人だ。ところが、玄松月は、彼女の公式身分では決して許されない長い髪と贅沢な服装をしてきた。現役の大佐で、党幹部の女性にどうして数百万円相当のハンドバッグなどが許されるのか。これが正常と朝総連は思うか。
ならば、玄松月は平等な人民共和国に存在する特権階層の証だ。もっとも、朝総連にも封建的特権層が存在する。まず、朝総連議長たちは、金日成、金正日、金正恩と同じく終身職だ。
まず、朝総連は「民主化」と「積弊清算」を叫んできたが、玄松月こそ、人民を裏切った、あるいは搾取する典型的な特権階層-「積弊」ではないか。そして、首領が指名した朝総連議長は、ちょうど絶対君主制の下での分封領主だ。完全な封建制だ。朝総連の連盟員は、金正恩が冊封した議長に属する封建農奴のような身分だ。したがって、農奴の癖に「ロウソク革命」を云々するのは本当に喜劇だ。
先日、ある朝総連系同胞が、韓国人が日本の右翼媒体に寄稿したり、取材に応じるのを許せないと非難した。では、朝総連の「民族意識」が本当に徹底としているなら、解放後、植民地35年の二倍の年月が過ぎる間に、首領によって奴隷として搾取され、虐殺された数多くの人々は同族ではなかったのか。その虐殺者の首領を賛美する労働党機関紙に服務する者こそ反逆者ではないか。
「民族教育」という騙しで幼い魂まで世襲独裁の暴君に捧げる朝総連学校教員らはまた何か。虐殺者の前で歌うことを光栄と思い、自分の才能を虐殺者を賛美するため捧げる金剛山歌劇団の芸能人たちは何か。金剛山歌劇団の団員たちの自分は芸術活動のつもりでも現実は、独裁者を喜ばせ、独裁体制を維持する装置にすぎない。
「朝鮮新報」が平壌の祖平統の発表を伝えた。韓国内で金正恩の写真を引き裂き燃やすことを「特大挑発」と発作を起こしている。一体何が「神聖な尊厳と象徴」か。同族を搾取した資金を芸能人にばらまくのが首領で、尊厳で、象徴なのか。日本に実際に3代の首領を神として侍って暮らす者が一人でもいる場合誇ってみてください。
ところが、今回の北側の芸術団のソウルと江陵での公演は、入場券そのものを販売もしないという。虐殺者の首領を欽慕する者らだけが入場できるらしい。普通の韓国人らは北の芸術団の公演に招待された人たちは、皆北側の工作員-スパイとみなす。
いわゆる「6・15民族共同委員会」が世話する朝総連応援団も、仮に仮名で韓国に行っても、当然韓国の愛国右派によって全員の顔が撮影され民族反逆者として記録される。悪魔の側に立って善良な同族を迫害した者らはいずれ断罪される。
平壌の外務省は、1月15日~16日、カナダのバンクーバーで開催された6・25戦争参戦国外相会議に猛反発した。金正恩が恐れるのが海上封鎖であることが分かる。平壌と朝総連は、トランプを罵るが、トランプは普通の人々を刑務所に打ち込め、拷問し殺す金正恩とは違う。
金正日が先週、急に「建軍節」を4月25日から2月8日に変えた。元々「2・8節」が「4・25節」となり、40年ぶりに再び「2・8節」に戻った。平昌オリンピックを利用して多目的の攻勢を展開するため「建軍節」まで変えたが、この目論見がうまく行く保障はない。
金正恩は、2月3日と合意した金剛山での合同公演を29日に拒否した。平壌側の行動については70年以上のデータがある。金正恩の行動パターンを既にすべて把握されている。わずか10日前の合意を破棄するなら、平昌五輪参加自体をなかったことにしたらどうか。(つづく)


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