文政権の近視眼的な社会主義経済政策<2>

日付: 2018年01月01日 00時00分

【輸出】100兆ウォン超え半導体けん引 過度な依存に警鐘も

    13カ月連続でプラス成長 9月に過去最高551億ドルを記録

 韓国経済をけん引しているのは輸出。内需が停滞し、景気が上向かないなか、昨年度の輸出は好調だった。9月には過去最高となる輸出額551億ドルを記録したほか、13カ月連続で前年比でプラス成長、10、11月は1桁台となったが、1~9月までは2桁成長を維持した。
なかでも好調だったのが半導体の輸出。昨年の半導体売上げが史上初めて100兆ウォンを超える見込みで、半導体バブルの様相を呈している。輸出の好業績は内需が回復しないなかで好材料だが、半導体に偏った輸出状況に警鐘を鳴らす専門家もいる。
半導体の輸出のほとんどがサムスン電子とSKハイニックス2社によるもの。昨年7~9月期の世界メモリ半導体のシェアは両社で90%を占めた。
サムスン電子の半導体売上げは656億ドル、SKハイニックスは262億ドルに達する見込みで、両社を合わせると918億ドルに上る。これは韓国半導体輸出額の約90%を占めることとなる。
経済関係者は「国内半導体メーカー各社は昨年、第4次産業革命の恩恵を受け、記録的な業績を残した。しかし半導体好況以降について考えなければならない」とした。
世界的な市場調査会社のIHSマークイット、米投資銀行モルガン・スタンレーなどが半導体市場に警告を発している。両社は、サムスン電子、SKハイニックスなどが積極的に設備拡充を行ったことで、これまで半導体好況の要因となっていた供給不足が近く解消されるとの見方をしている。
今後、韓国経済を支えている半導体輸出バブルがはじけることになると、韓国経済は大きなダメージを受ける危険性がある。

【税制】最高法人税率25%に 米国の21%を上回る水準

    大企業の海外流出も 国内が空洞化する危険性

 米上院は昨年12月20日、トランプ政権の減税案を可決した。これにより、日本、欧州、中国など各国が米国への企業の流出を防ぐため、法人税引き下げへと向かうのではないかという見方が出ている。
一方で福祉、雇用を重視する文政権は、法人税を引き上げることでその予算を捻出する政策を決定している。今年度の韓国の法人税最高税率は25%で、米国の法人税率21%を上回ることになった。
各国が法人税引き下げへと向かうのは、企業の「ビジネス環境」を改善し経済に活力を吹き込むためだ。自国企業への投資拡大を誘導し、グローバル企業を誘致、雇用と税収を増やす目的だ。
韓国はこうした流れと逆方向に進んでいる。
経済専門家は、「法人税引き上げは韓国経済の競争力をそぎ、企業の海外移転、資本流出などの副作用を引き起こす懸念がある」と話す。
韓国の税収のうち法人税が占める割合は大きい。2015年基準で、12・8%(法人税収52兆ウォン)。OECD(経済協力開発機構)加盟国のうちチリ、ニュージーランドに続き3番目に高い。米国、英国、ドイツ、フランスなど主要国はこの割合が10%以下だ。世界的にみて、韓国企業はすでに十分な法人税を納めているともいえる。
最高税率が25%に上がる場合、上位10大企業の増加分法人税は少なくとも1兆ウォンを超えると分析される。財閥依存の韓国では、全体の税収増加分の半分程度を10大企業が負担することになるとも言われる。
懸念されるのは、大企業の海外流出だ。韓国輸出入銀行によると、昨年上半期のサムスン電子を含む韓国企業の米国投資額は前年同期比105・1%増加、103億2500万ドルに達し、史上初めて半期基準で100億ドルを超えた。
サムスンのほか、LGエレクトロニクス、SKイノベーション、ポスコなど879社の企業が米国に投資を行っている。
韓国企業の海外流出はすでに始まっているといえる。


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