大韓民国の建国史(95) 3年間の熱戦、そして永い長い冷戦へ 

日付: 2018年01月01日 00時00分

洪熒・本紙論説主幹

 建国70周年を迎える今年、大韓民国は6・25戦争以来の危機に瀕している。失敗国家の北韓がついに韓国に対して軍事的に決定的優位に立つ核兵器を実戦配備する段階に達したからだ。もはや、韓国は国運をかけて戦争までを決心して、北核を除去するか、対応の核抑止力を確保せねばならない状況になった。どちらも容易ではない道だ。
大韓民国が、ここまで窮地に追い込まれたのは建国大統領の遺志を無視したためだ。李承晩が建国に成功したのは反共路線のお陰だ。
多くの人々が李承晩は反日主義者だと言う。しかし、これは間違った主張だ。李承晩の「反日」は、日本帝国の臣民化した朝鮮人たちを自由民主共和国の国民にするための避けられない処方だった。李承晩が渾身の努力を傾けたのは反共だった。
李承晩は、内外から非常に低く評価される人物だ。歴史学者の一部のみが、李承晩がトルーマン大統領など米国の指導者たちを動かして東西冷戦の勝利の土台を築いた人物であると認めている。このような偉人が分からないのは、自由陣営の知識人たちの教養と眼目が期待するほど高くないという証拠だ。
6・25戦争を克服できたのは、李承晩の指導力があってのことだ。李承晩は北に残された以北5道の1000万人の同族を解放することを課題とした。これは共産主義と戦って勝ってこそ達成できる目標だった。李承晩の国の未来のためにだけ戦った。
共産主義者たちは敵の粛清、抹殺するため敵の過去を暴き出し、これを攻撃する。第6共和国の大韓民国の従北主思派勢力は、過去との戦いに没頭する。これは彼らがまさに共産主義者か、共産主義の文化共産主義闘争に包摂された人間であるためだ。
李承晩は新生独立国で12年間、大統領だったが、彼は富を求めず、彼は生涯、賄賂と腐敗に全く関連していなかった。彼は腐敗と金銭スキャンダルがなかったため権威を認められた。
従北が李承晩を攻撃する資料は捏造されたものらだ。単独政府を建てたの、長期独裁をしたの、3・15不正選挙をしたの、などだ。おかしなことは、終身首領の金日成王朝の神々には一言も言わないことだ。
平壌の首領は「神」だが、あえて執権期間を比較すれば、49年間の金日成と、父の金日成と共同統治期間を入れて30年以上権力を行使した金正日と比較できるだろうか。この積弊を正当化する従北左翼たちこそ積弊だ。
金日成と金正日は放蕩な生を終えてからもミイラになって宮殿の中で、人民の礼拝を受けている。首領は戸籍も住民票も公開されず、妻たちが何人かも不明だ。
李承晩が今、青瓦台にいたら北核問題にどう取り組むだろうか。おそらく、まず世界に向けてこう警告する。
「韓国は交戦中の敵の核武装と国際社会の職務遺棄のため国家生存の危機を迎えた。この責任は、国連安保理、6者会談、NPT体制が負うべきだ。われわれは、われわれの運命を自ら決める。自殺もわれわれの特権だ」
(つづく)


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