朝総連衰亡史(64) 朝総連は同胞たちを精神的倒錯状態にするな 

日付: 2017年12月13日 00時00分

 朝総連を見ていると精神的な錯乱状態の集団の典型を見る気がする。朝鮮新報は、国連人権理事会が第3回UPR審査(普遍的定期審査)で、高校無償化制度を朝鮮学校にも適用するよう求める趣旨の勧告が出されたことに鼓舞されている。朝鮮新報(11月29日付)は、社会規約委員会や人種差別撤廃委員会などの条約機関からはすでに無償化問題を含む朝鮮学校に対する差別是正を求める勧告が再三にわたって出されたが、UPRにおいて勧告が出されたのは初めてだと大々的に報道した。
本当に滑稽な話だ。朝総連は、国連人権理事会が北韓の人権状況に対して糾弾し是正を求めることについては無視し拒否してきた。北韓同胞の人権状況を改善しようとする国連の活動を非難してきた。首領独裁体制では人権問題がないと強弁してきた。国連人権理事会が金正恩を国際刑事裁判所に提訴する決議をしたことは事実報道すらしない。一方、彼らの「朝鮮学校無償化」のための闘争活動には国連を利用する。全く卑劣な態度だ。
朝総連は、国連安保理が金正恩体制に対して制裁措置をとることには反発し、大陸間弾道ロケット「火星15型」の試験発射の成功を祝う。国家の核武力完成の歴史的偉業を達成したことを宣伝、自慢している。あらゆる方法を動員して、ロシアや中国などから部品と技術を密輸して開発する核とミサイルが、人民を食べさせることより重要だと信じているなら、それで朝鮮学校でそういう教育をするなら、これが果たして無償化支援の対象となれるような、正常な教育と言えるだろうか。
朝鮮新報12月8日付は、朝鮮の男女サッカー選手団が日本に到着して300人余りの同胞たちの熱烈な歓迎を受けたと報道した。12月8日から日本で開催される「2017年東アジアサッカー連盟E1サッカー選手権大会」への出場選手団を許宗萬などが羽田空港で歓迎し、朝高生たちが「白頭山へ行こう」を歌って歓迎したと伝えた。祖国の選手たちを熱烈に応援しようと報道した。
ところが、日本に到着するのは数年に一回の飛行機に乗ってくる選手団より、東海に漁に出て遭難し、日本に漂着する木船が年間数十件を超える。生きている船員が乗ったまま日本沿岸に漂着する船舶より、幽霊船や遺体を載せ漂着する船が多い。この悲惨に海上で死んだ人民たちを引き取ることが同胞愛を強調する朝総連がやるべきことではないか。
朝総連は、水素爆弾とICBMを完成するため住民を飢えさせ、安全装備もない古い木船で魚を取るよう荒い海に追いやる首領と労働党に怒りを覚えないのか。飢え死んでいく同胞たちのため朝総連は泣かないのか。荒い海に駆り出される彼らは同胞でなく、人間でないのか。彼らは「祖国を裏切った」脱北者でもなく、金正恩の命令に従って冬の海に出ただけだ。そして冷たい冬の海で遭難して家族と連絡もできず、生死も知らせられず死ぬ共和国の住民たちだ。
朝鮮新報は文在寅ロウソク革命政権の紅衛兵検察の「国情院の特殊活動費疑惑」を報道しながら、李明博と朴槿惠大統領を逮捕するよう扇動している。ところが、果たして朝総連はそういう報道ができるだろうか。裏金なら全住民を外貨稼ぎ事業に追いやり搾取し、それで、国際社会の制裁を受けているのが首領の金正恩である事実をどう受け止めているのか。出稼ぎに海外に送出された北韓労働者を受け入れないよう制裁措置まで発動されている状況にはなぜ沈黙しているか。
何よりも朝総連自身が天文学的な秘密資金を捧げ、長い年月、首領の命令で組織的に搾取されたではないか。数多くの同胞が北に人質を取れて、お金と物資を搾取されてきたことは許宗萬が最もよく知っている。
朝総連はこれまで首領だけを見て考えるように洗脳されてきた。それで、組織的に集団的に、精神的倒錯状態に陥っている。もう洗脳から醒めねばならない。金正恩は国際社会の敵になった。金正恩の運命はあまり残っていない。まだ金正恩が米国と日本と韓国に勝つと思うのか。
朝鮮労働党の日本党である朝総連は、韓半島の歴史でかつて存在しなかった愚かな集団だ。今は目覚めて首領の以降を考える時だ。水爆実験とICBMの成功より、住民が海で死なないようにしなければならない。
朝総連はロウソク革命の民衆政権を支持する。だが、ロウソク勢力が結局は、中国に国を売り渡すことを知っているか。朝総連は、金日成が地獄にした北のように、韓国も地獄になることを望むのか。韓国までが中国に隷属されるのを本当に望むか。(つづく)


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