北漁船の漂着相次ぐ

国連制裁の影響か
日付: 2017年12月01日 00時00分

 北韓の漁船が日本沿岸に相次いで漂着している。11月15日には大和堆、23日には秋田県由利本荘市、25~26日には新潟県佐渡市、また26日には青森県深浦町、27日には石川県珠洲市で漂着した船が見つかった。23日の秋田県由利本荘市で見つかった船には男性8人がいたが、翌日の同県男鹿市では漂流した船から8人の遺体が発見された。
専門家は、北の船がこれほど多く見つかる原因を国際的制裁による食料不足と分析する。板門店から帰順した北韓の兵士の栄養状態からも、食料不足は生々しく証明された。
板門店警備隊の兵士まで食料不足なら、一般住民は言うまでもないと指摘する。金日成時代からの慢性的な食料不足のため、餓死を免れた住民でも十分に成長できず身体が小さい。
北側は、今の時期を「冬季漁獲戦闘」といい、漁業での成果を挙げるよう督励する。だが、漁に出る船は木造船が多く、しかも老朽化したため、命をかけて海にでる悲惨な状況だ。
季節的に波が高くなれば、木造船はさらに危険だが、特に最近、北の沿岸での漁業は手数料と引き換えに中国漁船に許可したため、北の船は遠い海まで出ざるを得ないと伝えられる。
日本近海での北の船とみられる漂着・漂流は今年50件ほどとみられるが、11月だけでもすでに2桁を超えていたという。


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