進歩系左派政権が発足して以来、教育界にもさまざまな変化が起きている。変化だけでなく、数々の問題点も生じている。文在寅政権は、民主主義の教育を追求するというが、現場では、教育の政治化が進んでいるという。一部では、民主主義を装った社会主義教育を行おうとしている、という疑いの目を向けられている。教育界は、「法外労組」の全教組の合法化や、自立型私立高校・外国語高校の廃止、大学入学試験の修学能力試験の絶対評価、期間制教師の正規職転換、教師の採用試験問題など多くの問題を抱えている。問題点について、教育当局はしっかりとした答えを出せずに迷走している状況だ。関係者の勝手な発言で議論だけ起こしておいて結局、私の意図はそれではなかったという弁解に終始する。「百年の計」といわれる教育はどこに向かっているのか。
海外同胞の教育現場 左派性向の教師浸透 故国に対し悪い印象
政権が替わり、教育部は二転三転している。朴槿惠政権で、公務員の政治的中立性に違反したとして、時局宣言に参加した教師らを司法当局に告発していた教育部が、左派政権になり彼らの善処を要請する意見書を、裁判所と検察に出したことが明らかになった。
関連法律はまったく変わっていないのに、政権によって相反する態度を見せる教育部に強い批判が出ている。捜査や裁判が進行中の事案に、左派政権が圧力をかけたとみなされる。一部では法治を完全に無視しているとの指摘もある。今回の意見書は、金相坤社会副首相兼教育部長官の名義で提出されたという。
前政権下でのセウォル号事故や国定歴史教科書関連の時局宣言に参加した教師のほとんどは全教組所属だという。教育部の意見書提出が全教組の再合法化につながるのでは、との疑惑まで出ている。同部の今回の措置で、教員(公務員)の政治的中立についての議論は今後も続くものと見られる。
全教組などが主導する左派教育は、海外の同胞教育にも影響を与える。一部の国では、すでに左派性向の教師による授業が行われているとの情報もある。
特定の地域出身の教師による授業内容に保護者らが驚くことも少なくないという。若く純粋な学生は、先生の言葉をありのままに受け入れ、信じてしまう。自分も知らない間に左派性向の人格形成ができてしまう恐れがあると、専門家は指摘する。
韓国と遠く離れている外国に住む同胞に、故国に対する悪いイメージだけを与えかねない左派教育。在外同胞たちへの弊害は思ったより深刻かもしれない。
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