「国基」を揺るがす文政権

国情院の「対共捜査権」廃止か
日付: 2017年07月31日 20時22分

 ドイツ訪問時、ベルリンでの演説で憲法第4条の破棄を事実上宣言した文在寅大統領が、北韓との対決体制の解体に乗り出した。国家情報院は青瓦台の強い指示によって対共捜査業務を他機関に移譲する方針だという。一方、国防部は駐韓米軍の星州THAAD基地に対する環境影響評価作業を1年以上にわたって実施すると発表した。いずれも長年、平壌側が追求してきた、韓国の自由民主体制守護の根幹を揺るがす措置といえる。
国家情報院の関係者らよれば、青瓦台の指示によって同院の対共捜査権をほかの機関に移譲する作業中であるという。
休戦下の南北対峙の韓国にとっては、韓米同盟(駐韓米軍)、国家保安法、そして国家保安法を実行する要としての大統領直属の情報機関(国家情報院)は、国家安保を担う3大軸だ。国家保安法は、憲法第4条と第3条を保障する唯一の法的装置でもある。対共捜査業務は、国家保安法を実施する国情院の核心業務の一つで、国情院法によって国情院の業務全盤はもちろん、政府全体の国家安保業務と有機的につながっている。
国軍が熱戦の主役であるように、国情院の対共捜査権は冷戦の最も有力・決定的な手段である。対共捜査業務を警察や検察に移譲することは、国情院法の改正だけで済む問題でない。
去る56年間運用してきた国の安保システムの根本的再設計であり、物理的にも新しい組織づくりやその運用の定着までには、どれほどの時間と努力が必要なのか見当もつかない。
ましてや今は休戦後、最悪の安保危機の中だ。国家保安法が形骸化している現状で、対共捜査業務を事実上廃止することは、戦争中に軍隊を解体するも同然だ。
自由韓国党の李喆雨議員などは「対共捜査権廃止は利敵行為だ」と指摘する。対共捜査権の廃止と国情院の事実上の解体は、北韓が常に韓国に対して求めている事柄だ。秋の通常国会で話し合われるというが、強行に進めれば、国民は文政権を決して支持しないだろう。


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