朝総連衰亡史(35)

脱北者より低級な人間たち、党員と朝総連
日付: 2017年03月29日 00時00分

 朝総連は自分たちこそ首領と労働党の忠臣と自任し、脱北者は「共和国」を裏切った者と非難する。しかし、延べで少なくとも北韓人口の10%を超えた脱北者の立場では、労働党の在日党である朝鮮総連こそ”虐殺者のイヌ”であり、人民と同族を裏切った集団だ。朝総連は北が社会主義の楽園だと騙されて肉親を北送させ、彼らを人質に取られて、組織的に金氏王朝に搾取された。個人的にも北の肉親や知人を助けるため物資とお金を送ってきた。だが、長い間の仕送りに疲れ、今やほとんどが北の人質を諦めているのが実情だ。
皮肉にも、朝総連が裏切り者と罵る脱北者たちは、以前の朝総連のように北の肉親に仕送りを送っている。中国にいようが韓国にいようが同様だ。特に韓国にいる脱北者は、朝総連とは違い、北の肉親を援助することだけでなく自分たちの力で肉親を生き地獄から救出している。さらに、同胞を救うため金氏王朝打倒に乗り出している。韓国に来た脱北者は、同胞全体を解放するために努力するのに、脱北者よりもはるかに裕福な朝総連は、肉親の救出どころか、野蛮な暴圧体制に忠誠を誓っている。人間なら当然感じるべき葛藤もない。それどころか、自分の子どもを朝鮮学校に入れ、自分たちのようになるよう洗脳する。
朝総連系の中には、同胞を搾取した者もいるが、大勢の商工人は相当以前に金氏王朝を捨てた。北に搾取されなかったら、もっと成功できたことに気づいた人々が、朝鮮籍を捨てて韓国籍を選択し、あるいは日本に帰化した。1960年代の後半には30万人を超えていた朝鮮籍の数が、今や10分の1に減ったのは、日本での「静かで巨大な脱北」があったことを意味する。
1990年代半ばの大規模脱北が始まる半世紀前、つまり1945年8月の解放から、1953年の停戦協定によって休戦線が地球上で最も越えがたい障壁になるまで、少なくとも北韓住民の4分の1以上が越南した。1990年代半ばからの20年間、韓国に入国した脱北者の100倍近い北韓住民が、スターリン主義を拒否し、自由を求めて命をかけて南に脱出した。彼らは全財産を放棄し、自由を選択した、真の大韓民国の反共自由民主主義の世代だった。
この凄絶な歴史を顧みれば、今も首領と朝鮮労働党に忠誠を誓う朝総連は、民族の敵、歴史の反動勢力で、自由の敵だ。
もちろん、朝総連とその手先である韓統連や彼らを支援し庇護してきた日本社会の親独裁勢力、そして大韓民国の国籍を持つ者の中にも、朝総連の肩を持つ者たちがいる。金正恩に追従する従北勢力と戦わず、彼らを助ける者は、当然、大韓民国と自由の敵、民族の裏切り者だ。彼らは北韓人権法に基づいて、北の同族を弾圧した者と記録されるだろう。
韓国の憲法裁判所が従北勢力と扇動メディアと国家反乱勢力に屈服し、憲法を踏みにじって朴大統領を罷免する反逆を犯したが、彼らは結局、北韓同胞を解放しよという憲法の命令を実践する、大韓民国の建国革命精神を継承している自由人たちによって、断罪される。朝総連は今、朴槿恵罷免を喜んでいるが、彼らの「神」である首領・金正恩は、国連の決議によって国際刑事裁判所に回される。いや、その前におそらく側近か北韓同胞たちの手によって人民法廷に立たされるか、あるいは韓米連合軍の斬首作戦によって除去される運命だ。今、朴槿恵朴槿恵の処刑と民衆革命を叫ぶ朝総連は、金正恩が断罪される際、共犯として一緒に断罪される。
理解しがたいのは、朝総連とその庇護勢力の二重人格、自己矛盾だ。朝鮮新報が「制裁の中の黎明通り建設、太陽節までに完工」、「工事現場は戦場」と伝えている。かなりの短期で70階以上の高層マンションを建てると、雲をつかむような政治宣伝だ。同時に、隔週で発行される朝総連商工連の機関紙には、そんな政治宣伝は見られない。たまに思想教育の記事が登場するが、記事のほとんどはどう利益を出し、税金対策などを行うかだ。
朝総連は、北の同族がすでに市場経済で生きているのに、日本で社会主義を称え、「光明星節」を祝い、ミイラとなった首領の誕生日を祝うため、在日朝鮮人芸術団を平壌に送っている。戦争に備えて軍服工場まで地下に作る暴君が、なぜ高層アパートを建てるのか理解しがたいが、迅速に完成したいなら簡単な方法がある。核ミサイルに使われるお金をそこに回せばいい。ミサイル一発で少なくとも100万ドルが飛ぶからだ。(つづく)


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