朝総連衰亡史(30)

「ロウソク民衆革命」を企画した勢力の正体
日付: 2017年02月16日 05時45分

 北韓の戦力に「北極星―2」という弾道ミサイルが追加された。朝総連と従北勢力は北極星―2の打ち上げ成功を祝っているが、平壌側が公開した資料を見ると、この弾道ミサイルが劣悪・粗悪な環境で生産されていることがわかる。
金正恩が今年の新年辞で前代未聞の反省をしたのは、核とミサイル部隊にお金をつぎ込んだため人民軍全体への補給が不足し、軍内の不満が高まったためだが、今回公開された北極星―2の発射と生産過程を見てこの分析が正確だったことが証明された。これは同時に、金正恩が核戦争を覚悟した最後の決着を準備していることを物語る。
韓半島では南北間の最後の戦いが展開されている。金正恩が核ミサイル実戦配備を急ぐのも、この決戦で勝つためだ。韓国で大統領弾劾のためのロウソク示威を装った「民衆革命」試図も、従北勢力が大韓民国を内部から転覆させるための、自由民主勢力との決戦だ。具体的に言えば、朴槿惠大統領の任期中に北韓で急変事態が起きるのを防ぐため、大韓民国を内部から転覆させようと先手を打ったのだ。
ロウソク示威は高度に企画された政府転覆、クーデターだ。そもそも暗闇の中で松明などを使用した示威は、大衆を洗脳し、暴力性を刺激するため、ナチスドイツなど全体主義体制が開発・使用してきた手法だ。今でも平壌ではたびたび松明行進が行われる。ところが、今回のロウソクは自由民主勢力の反撃によって消えつつある。朝総連の組織や韓統連は、消えかけている火種を復活させようと必死なのだ。
朴大統領の弾劾を触発した主体は、JTBCと朝鮮日報などのメディアだ。特に孫石熙が率いるJTBCは煽動の先鋒として、タブレットPCを捏造した。不思議なことに、ほぼすべてのメディアが、まるでゲッベルスが指揮したナチスドイツの宣伝媒体のように、一糸不乱に行動した。朝鮮日報、東亜日報、中央日報などの報道が労働新聞から賞賛を受けた。韓国の既得権メディアが一つの方向に世論を扇動したのは「言論労組」がメディアを掌握しているためだ。孫石熙だけでなく、「言論労組」は民労総傘下の労組だ。つまり今、韓国のメディアは、民労総の検閲を受けているのだ。
ロウソク示威に中学生や高校生たちが出てきて「民衆革命」を主張した。「民衆」という概念は国民と全く違う。「民衆」は、韓統連の康宗憲が彼の自叙伝の中で強調した概念だ。この「民衆」を青少年に浸透させたのは、いうまでもなく全教組だ。全教組の教師たちが中学生を示威の現場に連れてきたのだ。
全教組も民労総の傘下労組だ。つまり、ロウソク示威を企画した勢力は、民労総と、民労総を動かす指導部であるという構図が浮かぶ。
彼らは2月7、8日、中国瀋陽でいわゆる「6・15民族共同委員会」の行事のため、朝鮮労働党と在日反国家団体と一緒に委員長会議を開いた。6・15民族共同委員会の目的は、連邦制統一だ。韓国の富をもって世襲独裁体制を支えるということだ。
大統領弾劾という「政変」を起こした国会の暴走は止まらない。憲法に違背しても、すべてを国会が決められるという態度だ。今、国会を左右する勢力は、「民主化」に偽装した「民衆革命」を追求してきた者たち、主思派が中核だ。それは「親文(在寅)‐盧武鉉」の残党だ。金大中・盧武鉉政権のときに朝総連や韓統連と親しくした者だ。文在寅氏は大統領になれば、真っ先に平壌に行くと公言している。
朝鮮新報は新年や首領の誕生日などの際、日本の親北勢力との親善・連帯の集会を報道する。国連が人権犯罪者として処罰を要求する金正恩やその暴圧体制を支持し、その爆圧の道具である朝鮮労働党との親善を自慢する日本人がまだいるということに本当に驚く。
彼らも、北韓の人権弾圧に加担した者として記録され、断罪されるだろう。北韓が解放された暁に、北韓住民は彼らを見つけて復讐するだろう。
朝総連は新年から民族的権利を強調している。人間の尊厳を強調し、高校「無償化」の権利を主張している。朝総連は、外国当局にはさまざまな権利を要求しつつ、本国の同胞の権利は徹底的に無視する。裁判なしで幹部たちが処刑されても何も言えず、金正恩の同族虐殺をひたすら支持し、服従する。朝総連は韓国のロウソクや民衆蜂起を扇動するが、平壌で民衆蜂起が起こったときに、これを支持するのか、それとも非難・反対するのか。    (つづく)


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