北韓の強制収容所廃絶を目指す「NO FENCE」が8日、都内で集会を開いた。「北朝鮮の権力中枢で何が起きているのか」をテーマに、北韓のニュースサイト「NEW FOCUS」代表の張真晟氏が講演を行った。
張氏は北韓の権力構造について、金正恩の独裁を演出しているものの、実際は労働党の組織指導部が実験を握っていると指摘した。張氏は組織指導部を背後で操っている「秘密集団指導体制構成員」として5人の名を挙げた。呉克烈・国防委員会副委員長、金京玉・党組織指導部第1副部長、趙延俊・党組織指導部第1副部長、黄炳瑞・人民軍総政治局長、金元弘・国家安全保衛部長だ。いずれも金正日が金日成から権力を承継した時期から首領体制を支えてきており、背後操縦の経験も豊富だと述べた。高齢の彼らが世代交代を迎える時期になれば北韓体制が揺らぐとの見方も示した。
張氏は朝鮮労働党で対南工作を担当する統一戦線部出身。対南心理戦を担当する作家として活動していたが04年に脱北した。「脱北詩人」とも呼ばれている。